【採点詳細】羽生結弦、初成功の4回転ルッツに加点も「完璧ではない」
「フィギュアスケート・ロシア杯」(21日、モスクワ)
男子フリーが行われ、世界王者でSP2位の羽生結弦(22)=ANA=は、自身4種類目の4回転ジャンプとなる4回転ルッツを成功させ、フリー1位の195・92点をマーク。総得点290・77点で2位に終わったが、収穫を得た大会となった。演技構成を見ると、冒頭の4回転ルッツには1・14点の出来栄え点が加わったが、4回転ループが3回転になるなど、得点を落とす要素があった。
2番目のジャンプ、4回転ループは3回転となり、点数を落とした。4回転サルコーからは3回転トーループにつなげる予定だったが、単独に。4回転トーループからの3連続ジャンプは2回転トーループとなり大きく点数を落としてしまった。
しかし、8番目の4回転トーループには3回転トーループを追加し持ち直した。
羽生は演技後、成功した4回転ルッツに「完璧なジャンプではない」と厳しい自己評価を下した。4回転ループを飛べなかったことに「昨シーズンから積み重ねてきたループがショート(SP)、フリーともに入っていないのは残念」と課題に挙げた。
以下、採点詳細。最終的な得点(出来栄え点)の順。各ジャンプの略号はLz=ルッツ、Lo=ループ、F=フリップ、S=サルコー、T=トーループ、A=アクセル。コンビネーションジャンプでは「回転」を省略。
4回転Lz 14・74(1・14)
3回転Lo 5・70(0・60)
3回転F 6・90(1・60)
FCCoSp4 4・50(1・00)
ステップSq3 4・59(1・29)
==以降ジャンプ基礎点は1・1倍==
4回転S 10・86(-0・69)
2回転T 1・46(0・03)
4T-3T 17・77(1・71)
3A-2T 12・64(1・86)
3回転A 10・21(0・86)
FCSSp4 3・57(0・57)
コレオSq1 4・10(2・10)
CCoSp4 4・50(1・00)
【技術点】101・54点
【構成点】 94・38点
【フリー】195・92点
【SPとの合計】290・77点
※FCCOSpはフライング足換えコンビネーションスピン、ステップSqはステップシークエンス、FCSSpはフライング足換えシットスピン、コレオSqはコレオグラフィックシークエンス、CCOSpは足換えコンビネーションスピン、それぞれの構成名の後ろの数字は採点レベル。