白鵬「出直してこい」貫禄の高安斬り V38に向けて一直線
「大相撲夏場所・10日目」(23日、両国国技館)
なりふり構わず勝ちにいった。白鵬は立ち合い右で張って左を差し、右上手を引いた。盤石の形を作ったが、さらに高安の胸に頭をつける念の入れようで、直後に一気に前へ出て寄り倒した。
初場所で相手のかち上げから圧倒された苦い経験を生かした。「右からの攻めを警戒?やはり初場所のことがありますから。(まわしの)いいところを取れたのでよかった」。作戦通りの白星に満足そうな笑みを浮かべた。
大関を目指す若手との対戦。朝稽古では「カベにならないといけない」と返り討ちを宣言。言葉通りの完勝に「役目を果たした感じ。これで出直してこいっていうかね。また稽古に励んでくるんじゃないか」。伸び盛りの高安に綱の威厳を見せつけ、1年ぶりV38へ日馬富士とのマッチレースの様相を呈してきた。