稀勢の里、三役との稽古解禁 宿敵・白鵬も来た

白鵬(左)の前で琴奨菊を豪快に投げ飛ばす稀勢の里=尾車部屋(撮影・棚橋慶太)
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 「大相撲夏場所」(14日初日、両国国技館)

 横綱稀勢の里(30)=田子ノ浦=が9日、都内の尾車部屋で行われた二所ノ関一門の連合稽古で三役相手の相撲を解禁した。春場所で負傷した左上腕部、左大胸筋からのリハビリ途上で前日までは平幕以下と稽古していたが、ついに最後の関門をクリア。夏場所出場への最終チェックを完了した。

 患部にテーピングを巻いて土俵に入ると、いきなり小結嘉風(尾車)を指名した。土俵際に追い込まれたが土俵際で強烈な突き落としで逆転。何とこれで相手は足を負傷し、稽古場から姿を消した。

 続いて幕内最軽量の石浦(宮城野)が志願し挑んできた。患部の左腕にガツンと当たってくる相手を受け止めて転がした。

 3連勝したが物足りない。最後は長年しのぎを削ってきた関脇琴奨菊(佐渡ケ嶽)を指名。がぶり寄りの圧力を存分に感じながら、真剣勝負。7勝3敗と熱のこもった戦いを繰り広げた。

 この日は一門外から横綱白鵬(宮城野)が連合稽古に合流しており、宿敵が見守る前で元気いっぱいの姿を披露。「動きは悪くない。いいんじゃない。いい感じで取れた。動きは一日一日良くなっている」と、充実感いっぱいに話し、帰りの車に乗り込んだ。

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