16歳・阿部詩がワールドツアー史上最年少V 兄は男子66キロ級の一二三

 「柔道・グランプリ大会」(24日、デュッセルドルフ)

 男女計5階級が行われ、女子52キロ級で16歳の阿部詩(うた)=兵庫・夙川学院高=が決勝でフランス選手に優勢勝ちして初優勝した。得意の内股がさえ、4試合で一本勝ち3度の快勝。国際柔道連盟(IJF)によると、グランプリなどを含む主催国際大会「ワールドツアー」の史上最年少制覇となった。女子48キロ級は21歳の渡名喜風南(となき・ふうな)=帝京大=が、決勝でフランス選手を抑え込んで制した。

 16歳のホープが一気に頂点へ駆け上がった。女子52キロ級で、阿部がGP初制覇。「勝つ自信はあったが、優勝できるとはあまり思っていなかった。驚きもありつつ、うれしさがある」。少しはにかみながら快挙を喜んだ。

 高校1年生とは思えない豪快な柔道だった。3試合連続一本勝ちで迎えた決勝は、14年世界選手権48キロ級で銅メダルのフランス選手との対戦。一昨年に合宿で組んだ時に「ぼこぼこにされた」という難敵に不安を抱えていたが、相対してみると「自分の成長を感じた」と胸に秘めた。

 得意の内股で技ありを奪って先行すると、相手に力を発揮させずに優勢勝ち。勝利が決まった瞬間は表情を変えなかったが、心中では「勝っちゃった。優勝している」と思わず叫んでいたという。

 兄は男子66キロ級で19歳のホープ、阿部一二三(日体大)。目標は兄と一緒に3年後の東京五輪に出場することだ。今回の優勝で一層脚光を浴びることになるが、阿部は「トップに立ち続けて、そのまま五輪に出たい」と決意を新たにした。

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