日本インカレ 桐生祥秀 4年ぶりマイルリレー出場 疲労困憊も変則“3冠”

 「陸上・日本学生対校選手権」(4日、熊谷スポーツ文化公園陸上競技場)

 リオデジャネイロ五輪男子400メートルリレー銀メダルメンバーの桐生祥秀(20)=東洋大=がは200メートルを20秒60で制し、2年ぶり2度目の優勝を飾ると、自身4年ぶりとなる1600メートルリレーにも出場。疲労困憊の中、2走としてチームの初優勝に貢献し、五輪からの凱旋大会で3冠を達成した。桐生は13日のデカネーション(フランス・マルセイユ)の男子100メートルが今季最終戦となる。

 桐生にとって今大会9レース目は、なんと高校2年生の近畿高校ユース以来4年ぶりの出場となる1600メートルリレーだった。2走として4番手でバトンを受けると、持ち前のスピードで一気に2番手まで浮上した。

 ただ、200メートルの準決勝、決勝を走った後ということもあり、終盤はさすがに失速。「長ぇと思った。苦しかったし、新鮮すぎました」。5番手まで順位を落としたがしっかりバトンを繋ぐと、400メートルリオ五輪代表のアンカー、ウォルシュが逆転し、東洋大が初優勝。疲労困憊で倒れ込んでいた桐生は仲間たちに起こされると、天を指差し喜びを表現した。100、200メートルとマイルリレーで3冠。前日の400メートルリレーではバトンに失敗し、最下位に終わっただけに「金メダルを獲れて最高です」と、笑った。

 200メートル優勝後に、土江コーチから「(マイルリレーで)もう1本!」と言われ、「いつも冗談で言われるけど、今回はガチだった」と一瞬天を仰いだが、男気で快諾した。銀メダルを獲得したリオ五輪から帰国後、わずか10日での強行軍。3日間で9レース、計1500メートルを走破し「高校のインターハイみたいだなと思った」と、改めて走ることが楽しくてしょうがなかった原点に立ち返ることができたようだった。

 ただ、今後の400メートル挑戦を問われると、「勘弁してください」と、苦笑いを浮かべていた。

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