リレー銀バトンがオークションに出品? 選手と一緒に“帰国”も…どっちが本物

 バトンを持つケンブリッジ飛鳥
2枚

 リオデジャネイロ五輪の公式サイトのオークションに、陸上男子400メートルリレーで日本が銀メダルに輝いた際に使ったものとして緑のバトンが出品され、日本が大会側から譲り受けて既に持ち帰ったバトンと、どちらが本物なのかが注目される騒動があった。日本陸連は30日、偉業の記念として贈呈されたバトンが本物との「お墨付き」を得たことを明らかにした。

 日本の陸上界における歴史的快挙が思わぬ騒動を生んだ。日本の侍4選手(山県亮太、飯塚翔太、桐生祥秀、ケンブリッジ飛鳥)が命がけでつないだ緑色のバトンが、なんとリオ五輪公式サイトのオークションに出品されていたのだ。8月22日から入札が開始され、締め切りは9月8日となっていた。

 しかし、バトンは24日にチャーター機で日本選手団がリオから帰国した際、日本陸連の関係者が大切に持ち帰っており、25日の解団式後にも報道陣に披露された。両方のバトンにはともに日本の5レーンを表す「5」の数字も入っている。果たしてどちらが本物なのか?

 オークションへの出品を確認した日本陸連は29日夜、国際陸連を通じて大会組織委員会に連絡を取り、陸上の運営責任者から「日本に渡したバトンは大会で使ったもので間違いない」との回答を得た。バトンは複数のセットが用意され、オークション用には予備のものを渡したとの説明もあったという。

 公式サイトのオークションには聖火リレーのトーチなども出品されており、収益は大会運営費に充てられる。日本が使ったとされるバトンは誤って出品されたとみられ、30日になって“偽物バトン”はオークションから削除された。

 日本陸連は08年の北京五輪で銅メダルを獲得した際に、バトンが一時“行方不明”になったことから、今回は決勝レース前に国際陸連に譲渡を要望していた。日本にある“本物のバトン”は今後、国内の競技会などで披露される予定で、9月下旬の全日本実業団対抗選手権でも一般公開が検討されている。

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