石川祐希が男子バレー改革に意欲 2度目のセリエA挑戦「自分が先頭を切って」

 バレーボール男子全日本代表のエースで、今冬にイタリア・セリエAのラティーナへ移籍する石川祐希(20)=中大3年=が8日、都内で会見し、意気込みを語った。

 「今回は挑戦というより、スタメンを張って、世界と戦っていくことを考えながらやっていきたい。自分の力を試すというよりも、しっかり結果を出していきたい」。

 石川は1年生時の14~15年にセリエA・モデナでプレーしており、2度目の同リーグ挑戦となる。ラティーナは昨季8位の中堅チーム。5~6月に行われた世界最終予選の際に、今季からラティーナの監督を務めるベネズエラ代表監督から直接オファーを受けた。上位チームでのモデナでは出場機会に恵まれなかったが、ラティーナからは高い評価を受けており、主力として期待を掛けられている。

 1カ月前の屈辱が、“日本バレー史上最高の逸材”を突き動かす。男子は5~6月の世界最終予選で8チーム中7位に終わり、リオデジャネイロ五輪出場を逃した。石川自身も大会中に右足首を負傷し、不完全燃焼に終わった。代表の未来を背負うものとして「リオ五輪に出られなかったことは相当ダメージが大きいと思うし、痛い。その分やらないといけないことがたくさんあるし、海外経験は必ず必要になる」と、危機感を募らせる。

 20年東京五輪も控える中、個々の選手のレベルアップは必須。現在の日本のバレー界では海外挑戦へのハードルが高いだけに、自らが“開拓者”となる覚悟も示した。「企業チームでは難しいだろうし、自分のような学生でも大学の協力がないといけないと思う。でも自分だけじゃなく、他の選手も海外に行けるようになると男子バレーは間違いなく強くなる。他の選手も行けるようなパイプも作れる環境にあると思うので、そういうことも考えてやりたい」。今回は在学中ということもあり、期間は12月から約3カ月間だが、石川自身、卒業後、海外でプロとして活動することも視野に入れている。「卒業後のことはまだ決めてないけど、そうやっていけば強くなるだろうなという考えはある」と、話した。

 視線の先には20年、自国開催の夢舞台。「東京五輪はメダルを期待されていると思うし、常に1番上を目指していきたい。そのためにはアクションを起こしていかないといけない。自分が先頭を切ってやっていけたら」。全日本男子再建へ、“史上最高の逸材”と呼ばれる20歳が改革の旗手となる。

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