錦織棄権…左脇腹痛悪化、8強ならず「情けない思い」

 「テニス・ウィンブルドン選手権」(4日、ロンドン)

 男子シングルス4回戦で世界ランク6位の第5シード、錦織圭(26)=日清食品=は、同13位で第9シードのマリン・チリッチ(クロアチア)と対戦、第1セットを1-6で落とし、第2セットが1-5となったところで左脇腹痛のため途中棄権した。日本男子で95年の松岡修造以来の8強入りを果たせなかった。女子シングルス4回戦では土居美咲(25)=ミキハウス=が1月の全豪オープン覇者で第4シードのアンゲリク・ケルバー(ドイツ)に完敗。シングルスの日本勢は全て敗退した。

 立ち上がりから全力でサーブを打てず、左脇腹に不安を抱えた錦織の体の異変は明らかだった。「痛みと戦った」3回戦から中1日。試合前から「さらに痛みが悪化し、戦える状態ではなかった」と万全にはほど遠かった。第2セット途中で棄権を決断。「とても失望している。左脇腹の度合いがこれまで以上にひどかった」と唇をかんだ。

 2年前の全米オープン決勝で敗れた因縁のチリッチとの対戦。高速サーブにも手を焼き、得意のリターンで打開できなかった。第2セット1-4となった時点で医療スタッフを呼び、痛み止めの薬を飲んで試合を再開したものの、続くゲームを落としたところでマイケル・チャン・コーチらに促されて決意。「情けない思いがある」とうなだれた。

 これまで四大大会で唯一8強入りした実績がなく「芝でも早く自分のテニスを形にしたい」と模索してきた伝統のウィンブルドン。昨年はセンターコートで組まれた2回戦を前に左脚のけがで棄権した。

 日本男子で95年の松岡以来のベスト8進出を目標に掲げた今大会もけがに泣いた。「これを教訓に、もっと強くなるしかない。しっかり心身を休めてリオデジャネイロ五輪に備えたい」と自らに言い聞かせた。

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