バレー女子・山口&宮下リオへの思い

 オリンピックイヤーが幕を開けた。リオデジャネイロ五輪でメダル獲得を狙うバレーボール女子。Vプレミアリーグ・岡山シーガルズからは主将の山口舞(32)と若きセッター・宮下遥(21)が全日本メンバー入りする可能性が高く、活躍が期待される。列島を沸かせた2012年ロンドン五輪での「銅」に続くメダル獲得へ、シーガルズの代表コンビに意気込みを聞いた。

  ◇  ◇

 -いよいよオリンピックイヤーです。

 山口「全日本に選んでもらえたら、自分にとってこれが最後の五輪になるという思いはあります。ただ、今はシーガルズのリーグ戦中なので、それが一番。シーガルズでの積み重ねの先に五輪があるという感じです」

 宮下「私もまずはシーガルズで日々、進化していきたいと思っています」

 -山口選手は4年前のロンドン五輪に出場し、28年ぶりのメダル獲得に貢献した。

 山口「ロンドンの銅メダルは、選手やスタッフだけの力で取れたものではないと思っています。それまで日本バレー界を支えてくださった全ての人たちの思いが力となって取れたメダル。そういう気持ちが強いですね」

 -宮下選手はロンドン五輪は?

 宮下「テレビで見ていました。銅メダルを取った試合(韓国との3位決定戦)は、シーガルズの寮の食堂でみんなと一緒に見てましたね。私が生まれてから日本がオリンピックでメダルを取るのを見たことがなかったので、日本でも取れるんだと感動したのはすごく覚えています」

 -ロンドン五輪後、世界のバレーに変化を感じる?

 山口「今の世界を見たとき、飛び抜けて強い国というのがなくて力が拮抗してます。どこでも勝つチャンスがあるし、逆に格下の相手でも波に乗ったときの力はすごいので負けることもある。紙一重の戦いで、だからこそ日本にもチャンスがあると思います」

 -昨年のW杯は5位に終わり、リオ五輪出場権はお預けとなりました。見えた課題は?

 山口「うまくいかないときとか、ここという大事なポイントでの勝負強さ。精神的な強さになると思うんですけど、そういう部分が足りないと感じました。普段の練習から試合を想定して、そういう精神状況をつくりながらやっていく必要があると思います」

 宮下「高さとかパワーでは世界にかなわないので、日本はチーム力とか結束力というものが本当に大事になる。仲間のために、という強い思いを持たないと通用しないのかなと感じています」

 -2人は同じ三重県出身で、高校も同じ。

 山口「同じ三重県ですけど、出身地は遠いんです。でも、しゃべっているとたまに方言が出たりするので、そういうときはやっぱり地元が一緒なんだなあと感じますね」

 宮下「私はずっと先輩のユメさん(山口)を応援する立場でした。その応援していた人と一緒にバレーができるというのは不思議だなと思うのもあるし、一緒に頑張れることがすごくありがたいなと思います。3年くらい前まで寮の部屋が一緒だったので、練習や試合で思ったことはお互いに聞いたり、意見を言い合ったりしています」

 -山口選手は宮下選手の成長をどう見ている?

 山口「年々すごく責任感が強くなっていると感じます。若いときは先輩に付いていくという感じだったけど、今は自分がやらなきゃという思いが強い。セッターはゲームを左右する大事なポジションだから、そこは本人も自覚していると思うし、練習に取り組む姿勢にも出ていると思います」

 -昨年はラグビーの日本代表がW杯で大活躍した。刺激になったのでは?

 山口「実は私、ラグビーを全然見てなくて…。でも日の丸をつけた人たちが活躍すると、みんな元気づけられるし期待もふくらむ。バレーも全国のみなさんからそういう目で見られているのを感じるので、頑張らなきゃという思いにはなりますね」

 宮下「ラグビーもそうですけど、最近は他競技で同年代の選手がすごく頑張っているんです。フィギュアスケートの羽生(結弦)くんとか、バドミントン男子の桃田(賢斗)くん、女子の奥原(希望)さんとか。3人とも同い年で、世界で活躍しているのをニュースで見ると自分も頑張らなきゃって思います」

 -色紙に今年にかける意気込みを書いてもらいました。山口選手は「挑戦」。

 山口「オリンピックというよりも、自分に挑戦し続けたいという思いがあります。自分に限界をつくらないで、さらに上をという思いを持ち続けながら成長していきたいなと思います」

 -宮下選手は「強くなる」。

 宮下「選手として人間として、もっと強くなりたいですね。試合の大事な場面や、ここというときに、自然に強さが出てくるようになりたいです」

 -最後にリオ五輪に向けて意気込みを。

 山口「まずは世界最終予選(5月)で勝つことが第一条件。それを4年前も経験しましたが、最終予選というのはすごいプレッシャーと闘うことになります。最後の試合で負けたら終わりという状況で、4年前はそこを乗り越えられたからこそチームはまとまれたし、強さに変わったんだと思います」

 宮下「私も同じで、まずは世界最終予選。しっかり覚悟を持って戦えるように準備をしたいと思います」

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