錦織が連覇!苦境で際立つ強さ

 「男子テニス、バルセロナオープン・決勝」(26日、バルセロナ)

 世界ランキング5位の第1シード、錦織圭(25)=日清食品=がシングルス決勝で世界66位のパブロ・アンドゥハール(29)=スペイン=をストレートで下して2連覇し、女子のクルム伊達公子(44)=エステティックTBC=を抜いて日本選手単独最多となるツアー通算9勝目を挙げた。3連覇した2月のメンフィス・オープンに続く今季2勝目で、優勝賞金45万7550ユーロ(約5900万円)を獲得した。

 思い通りのプレーができた準決勝までとは違う展開だったからこそ、錦織の強さがより印象的になった。苦境でも揺るがなかった日本のエースは大きな優勝トロフィーを頭上に掲げ、地元のファンに向かって「とても満足している」とスペイン語で喜びの声を上げた。

 決勝の重圧から動きが硬く、勢いのあるアンドゥハールに2セットとも先行を許した。それでも浮足立つことなく好機をうかがい、力強いストロークで勝負どころのポイントを奪った。第2セットは2-4と追い込まれたところから一気に巻き返した。マッチポイントでは高く跳び上がりながらバックハンドのリターンエースを決めた。

 第1シードとして臨んだ試合は今回が通算5度目。優勝4度、準優勝1度と抜群の成績を残してきた。「全ての試合で百パーセントのプレーをするのは難しい」と心に留め、万全ではなくても勝つ手段を探り当ててきたことが、この勝負強さへとつながっている。

 クレーに強いスペイン勢の地元で開かれる今大会での連覇達成は、1970年以降では錦織が7人目。ラファエル・ナダル(スペイン)を含む過去の6人全員が全仏オープン制覇を果たした。偉大な選手に並んだ日本のエースは「自信になる。この調子でプレーできれば結果もついてくる」と確かな手応えをつかんだ。

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