佳純涙のメダル確定!2大会ぶり4強

 「卓球世界選手権・団体戦・第6日」(3日、国立代々木競技場など)

 女子準々決勝が行われ、世界ランク2位の日本女子は同15位のオランダとの4時間を超える大熱戦を制し、準決勝に進出。3位決定戦は行われないため、1次リーグからの6連勝で2大会ぶりのメダルを確定させた。一進一退の攻防が続いたが、最後はエース石川佳純(21)=全農=が勝ち、総力戦に終止符を打った。日本女子は31年ぶりの決勝進出を懸け、4日の準決勝で香港と対戦。また、日本男子も同日、37年ぶりの決勝進出を懸けてドイツと対戦する。

 右拳を握ると同時に石川の涙腺は決壊していた。相手のショットがアウトになり、5人目、フルセットまでもつれた激戦に終止符。「負けると思ったので、勝てたと思ったら、もう泣いちゃってました」。そして顔をくしゃくしゃにして、仲間たちと抱擁した。

 これまで日本を支え続けてきた福原愛がケガのため不在。一身に背負うエースの重圧に打ち勝った。1番手の平野が勝利し、2番手で登場した石川だったが、オランダの41歳のエース、リー・ジャオに2‐3で惜敗。最終セット10‐8でマッチポイントを迎えながら、絶好球を2連続でアウトにし、競り負けた。「かなり悔しかった」。それでもうつむいている暇はなかった。

 2勝2敗で再び回ってきたバトン。チーム最年少の森から髪留めを借り、気合を入れて決戦に臨んだ。2‐0から逆襲に遭い、2‐2で迎えた第5ゲーム。序盤に3連続でポイントを奪われ、窮地に立たされた。

 頭によぎったのは、2年前、ドルトムント大会の敗戦。5番手を任されながら、韓国に敗れ、メダルを逃した。同じ轍を踏むわけにはいかない。「2年前のリベンジだと思った。最後は自分らしく戦おうと思ったら、もう大丈夫だった」。弱気の虫を吹き飛ばし、最後は5連続ポイントで、日本を2大会ぶりのメダルに導いた。

 4日の準決勝は、31年ぶりの決勝進出が懸かる。「この苦しい試合を乗り越え、明日がある。思いっきり戦いたい」。涙は枯れ、浮かんだ笑顔。また1つ逞しくなったエースが、新たな歴史を作る。

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