日本女子31年ぶり決勝へ 執念の逆転V

 「卓球世界選手権・団体戦・第7日」(4日、国立代々木競技場など)

 日本女子が準決勝で香港に3‐1で勝ち、1983年東京大会以来31年ぶりに決勝に進出した。石川佳純(21)=全農=が2勝、平野早矢香(29)=ミキハウス=が1勝を挙げた。5日の決勝で43年ぶりの世界一を目指し、2連覇を狙う中国に挑む。日本男子は準決勝でドイツに1‐3で敗れ、37年ぶりの決勝進出はならなかった。3位決定戦がないため、4大会連続の銅メダル。決勝は中国とドイツの顔合わせになった。

 最後はエース石川の渾身のスマッシュが、長く閉ざされてきたファイナルへの扉をこじ開けた。香港に苦戦しながらも撃破。大黒柱・福原愛のケガによる不在をものともせず、31年ぶりの決勝進出を成し遂げた。

 逆転に次ぐ逆転で勝利をもぎ取った。チーム最年長の29歳、平野の大逆転劇がチームを勢いづけた。1‐1で迎えた3人目で登場。2ゲームを連取されると、第3ゲームも4‐9とリードを許し、崖っぷちに陥った。

 ここから驚異の粘りを発揮する。9‐9に戻したものの、マッチポイントを握られた。ここから3連続得点でセットを奪い返した。勢いはとどまらず、試合をひっくり返し、最高の形で4人目の石川につないだ。

 「勝って石川さんにつなぎたかった。卓球をやってきてよかった」と平野。その“魂”はエースにも伝わっていた。「平野さんがつないでくれたバトン。絶対に勝って帰ろうと思った」。石川も3ゲーム目を終えて1‐2とリードを許しながらも、執念で逆転勝ち。チームが1つになり、つかみ取ったファイナルへの切符だった。

 これで銀メダル以上が確定。決勝では、ロンドン五輪の決勝で敗れている“王国”中国と激突する。石川は「全力でぶつかっていきたい。日本で、世界選手権の決勝の舞台で、中国と戦える。練習や勝ってきた経験を、決勝の舞台で発揮したい」と目を輝かせた。

 狙うは43年ぶりの金メダル。今の“ミラクルニッポン”なら不可能ではない。

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