沙羅、W杯メンバーの餞別「感動した」

 ノルディックスキー・ジャンプ女子の五輪代表チームが4日未明、ソチ入りした。金メダル獲得の期待がかかるエース高梨沙羅(17)=クラレ=は、直前のW杯までともに遠征していたメンバーから、メッセージ入りの贈り物をもらい、大感激。高梨はその後、昼間に行われた男女の全日本スキーチームの先行会見に出席した。

 ぴしっと着こなした淡いグレーの公式スーツの感触も、至る所にある五輪開催地を示す装飾も、そして何より高鳴る思いが、夢舞台であることを実感させた。深夜のソチ空港に姿を表した高梨は「今からとても楽しみ。これから(五輪が)あるんだなあと、駆り立てられる思いです」。まばゆいフラッシュを浴びながら、ソチの地を踏んだ心境を語った。

 先人たちの思いも込めて挑む。ソチ入り前のミュンヘン空港で、W杯をともに転戦していた先輩たちから、サプライズで餞別(せんべつ)の品を受け取った。「お菓子に、マジックでメッセージが書いてあるものをもらった。涙が出るくらい感動しました」。今大会から新種目として採用された女子ジャンプ。その道のりは平たんではなかったことを知っているだけに、気持ちが引き締まった。

 これまでも、W杯やロシア選手権で訪れたことのあるソチだが「五輪ということで空港内の装飾も変わっていた」と驚きの様子。さらに「初めての五輪なので、いろんな雰囲気を楽しみたい。もちろん試合も楽しみですが、選手村の雰囲気も見てみたい。たくさんのすごい選手がいると思うので、少しでもお話ができたら」と目を輝かせた。その後、ソチ市内の山間部で行われた会見に臨んだ高梨には、外国メディアからも質問が飛ぶなど注目度は抜群。「感謝の気持ちを込めて、最高のパフォーマンスをしたい」。沙羅の夢舞台が幕を開ける。

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