白鵬、日馬に同情「私と比べられる」

 大相撲秋場所で4場所連続27度目の優勝を果たした横綱白鵬(28)=宮城野=が、千秋楽から一夜明けた30日、東京都墨田区の宮城野部屋で会見した。喜びを口にする一方、昇進後丸1年が経過して苦戦が続く横綱日馬富士(29)=伊勢ケ浜=には、上から目線で同情の視線を向けた。また、東京・両国国技館で行われた横綱審議委員会でも、日馬富士への同情論が大勢を占め、両横綱の格の差が浮き彫りとなった。

 白鵬は10勝5敗と低迷した日馬富士を「私と比べられてしまうからね。昔はいろんな横綱がいた。あの体で一生懸命やっている。昔なら強い方だよ。その時代なら絶対優勝してる。私と比べると物足りないと感じるかもしれないが」と同情した。

 昇進から6場所の日馬富士。今年初場所こそ全勝優勝したが、残る5場所(9勝2回、10勝2回、11勝1回)は優勝争いに絡めていない。秋場所も4日目を終えて2勝2敗で、休場危機に陥った。それでも白鵬は「よく立ち直った。後半から自分の相撲を取り戻していた。さすが横綱という相撲だった」とかばった。

 白鵬は14日目の稀勢の里戦で負傷した左目がふさがりながら、千秋楽で日馬富士を小手投げで一回転させた。優勝回数は日馬富士の5に対して27。激励が上から目線になるのも致し方ない。

 白鵬は秋場所を「やっぱり優勝で終われたので達成感がある」と振り返った。九州場所(11月10日初日・福岡国際センター)では大鵬以来2人目となる、2度目の5連覇がかかるが「少し休みたい」と苦笑いした。

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