白鵬、血染めV27…左目上を裂傷

 「大相撲秋場所14日目」(28日、両国国技館)

 血染めの優勝だ。横綱白鵬は、3敗で追う大関稀勢の里との直接対決をはたき込みで制し、1敗を守った。4場所連続で、歴代3位の回数を更新する27度目の優勝が決まった。取組中に左目上に裂傷を負い流血したが、貫禄の強さを見せつけた。14日目までの優勝決定は14度目で歴代2位タイ。4連覇以上を複数回記録したのは双葉山、大鵬、千代の富士、朝青龍に次ぎ5人目となった。また、注目の新入幕遠藤は、左足首負傷のため休場した。

 白鵬は大きく息を吐き、どうだと言わんばかりに右手を大きく振って、懸賞をつかみ取った。左目上からの流血は気にしなかった。「勝利の勲章です。男前が台無しになっちゃったよ」。満員の国技館を沸かせて、満足そうにうなずいた。

 先場所に連勝記録を止められた稀勢の里戦。「悔いが残っていた。勝って決めたかった」と気持ちを高め、気負いすぎる大関と対照的に、悠然と構えた。不利な左四つになっても、すくい投げでまわしを切り距離をつくった。大関とバッティングして、左目上に裂傷を負っても、まわしを許さず冷静にはたき込んだ。

 まげを引っ張る反則の恐れで物言いがついても「深く(指が)入った感覚はなかった」と平然。軍配通りに決着し「力を付けてきて、やりがいがある稀勢の里に勝って満足です」と喜んだ。裂傷は長さ1・5センチ、深さ3ミリと、国技館内の診療所で診察と処置を受け、大事には至らなかった。

 横綱在位37場所。場所前に「若いころは相撲を取るのが楽しくて、早く本場所が来いと思ったが、今はもう来たのか、という感じです」と話したことがある。今場所は腰を痛め、治療を続けた。心身の疲労は隠せない。

 31度の優勝を誇る九重親方(元横綱千代の富士)は「かち上げ、スピードがある間は大丈夫。左まわしを取る型もある」と評価。一方で「稽古量はもう増やせない。自分でどう重圧をかけるか。自分との勝負」と、稽古の質の重要性を話す。

 今場所は前に圧力をかける立ち合いを稽古で繰り返し、多用していた張り差しを封印した。“幻の大技”呼び戻しも8日目に決めた。課題を克服しながら、相撲への探求心は健在。尊敬する大鵬のV32へ、疲労をはねのけ前進を続ける。

関連ニュース

これも読みたい

    あとで読みたい

    編集者のオススメ記事

    スポーツ最新ニュース

    もっとみる

      あわせて読みたい

      主要ニュース

      ランキング(大相撲)

      話題の写真ランキング

      写真

      リアルタイムランキング

      注目トピックス