伝説の先制満塁弾生んだ大谷翔平異例の行いとは 強化試合無安打から覚醒3安打5打点 侍猛攻13点コールド発進

 2回、先制の満塁本塁打を放ち“お茶点てポーズ”を披露する大谷(撮影・堀内翔)
2回1死満満塁で本塁打を放つ大谷(撮影・金田祐二)
 試合後、声援に応える大谷
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 「WBC東京プール presented by ディップ 侍ジャパン13-0台湾代表」(6日、東京ドーム)

 新たな伝説が幕を開けた。第6回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は6日、東京ドームで1次リーグC組の2試合が行われ、2大会連続4度目の優勝を狙う日本代表「侍ジャパン」は台湾を13-0の七回コールドゲームで下し、大勝発進した。「1番・指名打者(DH)」で出場した大谷翔平選手(31)は先制の満塁本塁打を放つなど3安打5打点と活躍した。日本は二回に大会新記録となる1イニング10得点の猛攻。前回大会から8連勝とした。

 世界一連覇への物語がついに幕を開けた。主役が目覚め、東京ドームが歓喜に揺れる。大谷が満塁本塁打を含む3安打5打点と大暴れする、まさに漫画の世界だ。「本当にいいゲームで、いいスタートが切れた。応援のおかげだなと思っています」。東京の夜を、たった一振りで飲み込んだ。

 役者が違った。1死満塁で迎えた二回の第2打席だ。大歓声を背に打席へ入ると、4球目の外角カーブをすくい上げた。「打った瞬間、入るなと思った」。大谷は打球の行方を確信したかのように、ゆっくりと歩き出す。どよめきと歓喜が交差した右翼席に着弾した先制グランドスラム。ホームを踏む直前には優雅にお茶を点(た)て、笑顔で待つ仲間の輪に加わった。

 予兆はプレーポールの直後にあった。「1番・DH」で先発出場すると、いきなり台湾先発・鄭浩均の初球を右翼線への弾丸二塁打とした。強化試合2試合で5打数無安打だった静けさは、打撃爆発までの助走だった。さらにグランドスラムを放った二回には打者が一巡し、2死一、三塁で再び巡った打席で適時打を記録。チームの1イニング10得点は大会記録となった。

 大黒柱として、チームの緩和剤になった。強化試合を前に北山へ、「セレブレーションを決めて発表しろ」と指令。前回大会でヌートバーの「ペッパーミル」パフォーマンスが日本を一つにしたからこそ、「チームとして一ついいものを作りたい」と動いた。改良を重ねて完成した「お茶点(た)てポーズ」はチームに浸透。大谷はこの日初めてお茶を点(た)て、「北山くんが一生懸命考えてくれたので、今後も続けるために頑張りたい」と北山との競演を果たした。

 大阪で行われた決起集会では吉田や宮城ら、23年の世界一奪還メンバーと同テーブルで焼き肉をほお張った。隣に座った周東には「あの選手は何歳?」など、新しい仲間のことを知るために積極的に“取材”。世代を超えた距離を縮めようとする姿も、侍の中心だった。

 試合前には異例のフリー打撃を行い、2本のビジョン直撃弾に加えて、右翼席上方にある看板の上を超えていく2本の驚愕(きょうがく)アーチを披露。圧巻の弾道で魅せた。「素晴らしいチームと連戦が続くので。みんなまず早く家に帰って、たくさん寝て明日に備えたい」。世界一連覇へ。東京ドームがその始まりの目撃者となった。

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