マエケン、世界のエース!WBCベスト9

 第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の主催者は20日、大会取材記者とファン投票による「オール・WBC・チーム(ポジション別優秀選手)」を発表し、日本からは投手部門で前田健太投手(24)と指名打者部門で井端弘和内野手(37)が選ばれた。

 マエケンがWBC優秀投手に選ばれた。準決勝でプエルトリコに敗れた侍ジャパン。3連覇を逃した事実は変わらないが、日本代表としてその技術のすばらしさを高く評価された。記者とファンの投票によるポジション別優秀選手の投手部門でフィゲロア(プエルトリコ)、ロドニー(ドミニカ共和国)とともに選出されたのだ。

 「初めての国際大会で各国の選手の中から選ばれたことを光栄に思います!」

 広報を通じて寄せたコメントに喜びがあふれた。

 大会では1次ラウンドの3日・中国戦で先発。5回1安打無失点の内容で勝ち投手になると、不調の田中に代わってエース格に浮上。2次ラウンドの10日・オランダ戦でも5回1安打無失点で白星を挙げた。そして敗れはしたものの準決勝のプエルトリコ戦でも5回4安打1失点。3試合に登板し、2勝1敗。大会を通じてわずかに1失点、防御率0・60と完ぺきと言ってもいい内容だった。投球回数の15と奪三振18は全投手の中で最多。ともに選出されたフィゲロアは2勝0敗、防御率1・80、ロドニーは7セーブを挙げ防御率0・00。マエケンのそれは数字の上でもまったくひけを取らなかった。

 2月の合宿では右肩の不安もあり、調整遅れが心配されたが、本番にきっちりと合わせた。そしてキレの良いボールだけでなく、日本球界屈指と言われる制球力で世界をうならせた。

 「これを自信にそして世界一になれなかった悔しさを持って今シーズンも頑張っていきます!」

 なによりチームの勝利にこだわる男。準決勝での敗戦を忘れはしない。次はカープのエースとして、今度こそチームを優勝へ導く、そこだけに集中するつもりだ。

 世界のマエケンがセ界を制圧する。

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