初優勝狙うキューバに謎の160キロ腕

 WBC1次ラウンドで侍ジャパンと対戦するキューバ代表が25日、関西空港着の航空機で来日した。ビクトル・メサ監督(53)は、日本の3連覇阻止を力強く宣言。チーム関係者は160キロを投げる投手の存在を示唆するなど、謎のベールに包まれている赤い軍団が、強敵となることは間違いなさそうだ。

 関西空港到着後、メサ監督は日本の報道陣に対し、自信に満ちあふれた表情で“ジャパン斬り”を宣言した。「(日本戦は)接戦になるだろうが、間違いを起こさなければ勝てるよ。日本は2連覇しているので、3連覇させないように頑張りたい」と言葉に力を込めた。

 WBC初優勝を狙うキューバ。昨年11月、侍ジャパンマッチで連敗した当時のメンバーから、大幅に選手を入れ替えて本大会に臨む。本気モードだ。メサ監督は「前回、来た時よりも数段、コンディションは良くなっている。(キューバリーグに)質のいい選手がいたので入れ替えた」と明かした。

 主催者側から発表されたメンバーによると、昨秋から投手4人が入れ替わった。チーム関係者が「160キロ投げる投手がいる」と話すなど、新しい剛腕投手の存在を示唆した。主将のグリエルら強打者ぞろいの打線だけではなく、今年度、キューバ・リーグで9勝を挙げたウィルベル・ペレスを今大会で登録するなど、投手力を見ても、昨年の親善試合以上に戦力を整えてきた。

 五輪では5大会で金メダル3回、銀メダル2回と野球熱の高い強国キューバ。WBC前大会はまさかの2次ラウンド敗退と屈辱を味わっただけに、目の色を変えて臨んでくるはずだ。日本との直接対決は3月6日。3連覇を目指す侍ジャパンの前に、手ごわい相手が立ちふさがる。

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