NPB復帰へ…足りない何かをつかみにいく
【愛媛・西川雅人投手】
ソフトバンクとの7回戦(24日、マドンナ)で西川雅人は九回を無失点でしのぎ、14個目のセーブポイントを獲得した。08年に自身が記録した13セーブを1つ超えた。
愛媛から育成枠ではなく、初めてドラフト指名を受けてNPBに駆け上がった選手である。だが昨年秋、オリックスで4年目のシーズンを終えた後、自由契約となった。
NPB復帰を目標に古巣のマウンドに登る。ここまで“抑え”として救援失敗は一度もない。防御率は0点台をキープしている。しかし、満足はしていない。
「手応えとかそんなんはないですよね。数字だけ見れば、まぁ満足いくものなのかなとは思うんですけど」
最速140キロ半ばの右投手。持ち球がスライダー、フォーク、シュートと言えば、NPBの投手の中でも最も絶対数が多いカテゴリだと言える。「その中で何で勝負していくか。常に頭の中で考えているんですけどね」
開幕前、星野おさむ監督に言われた「何かが足りないからここにいるんだよ」という言葉を忘れてはいない。野球に対する“覚悟”は5年前のそれとはまるで違う。復帰への道のりがどれほど厳しいものであるか。
「甘くないっていうのも分かりますし、1回(NPBに)行った人間がアイランドリーグに帰って来て、また目指すっていうのはもっと厳しいものですから」
復帰のための場所に愛媛を選んだのは「ここが一番野球に集中できる」と考えたからだ。11月に行われる合同トライアウトではなく、10月のフェニックス・リーグでのアピールでもなく、今は目の前のマウンド1戦1戦に向け全力を尽くす。
「しっかり練習して。練習したことしか試合には出ないと思いますし、試合に入るための作業を大事にしたい」
1軍で通用することを証明するために投げ続ける。その姿を、意志を。誰かがきっと見ている。
