下関国際は近江にも完全な「力勝ち」常勝軍団になるのでは

7回、近江・横田悟(右から2人目)を三振に仕留め、ガッツポーズを決める下関国際・仲井慎(撮影・高部洋祐)
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 「全国高校野球選手権・準決勝、下関国際8-2近江」(20日、甲子園球場)

 下関国際はセンバツ優勝の大阪桐蔭に続き、準優勝だった近江も下して決勝に進出しました。勢いに乗っている、というのは適切な表現ではないかもしれないですね。打撃も守備も、とてもしっかりとした野球をしていて、2試合とも完全な力勝ちだったと思います。

 打線では赤瀬君、松本君の1、2番がいいですね。

 6-2で迎えた八回に2人の連続スクイズで試合を決めましたが、赤瀬君は外角低めの変化球をうまく転がし、松本君は1ボールから打ちにいって1球ファウルの後、スクイズの気配がなかった中で高めの直球を一発で仕留めました。

 2人ともバットを一握り余して食らいついてきますし、いろんな仕掛けができます。相手にすれば、本当に嫌な1、2番だと思います。

 松本君には大阪桐蔭戦の走塁でも驚かされました。

 3-4で迎えた九回、1死二、三塁から賀谷君の中前打で、三塁走者の赤瀬君に続いて二塁走者の松本君も本塁にかえってきました。スタンドで見ていましたが、三塁ベースコーチは止めたように見えました。それを振り切って突っ込み、一気に逆転に成功しました。

 三塁でストップして後続で勝ち越せるかどうか。タイミングは微妙だけど少しでも送球がそれればセーフになるのではないか。いろんな可能性がある中で突っ込む方がより確率が高い、と判断したのでしょう。日々の取り組み、意識の高さが見えた、素晴らしい走塁でしたね。

 左打者の内角を強気にどんどん攻めていく仲井君の投球はプロ野球で勝っているピッチャーか、と思うほどレベルが高いですね。各選手が本当によく鍛えられていて、坂原監督が求めることすべてに応えているような印象です。監督ご自身も、今はやっていて楽しいんじゃないでしょうか。

 下関国際の野球はとても質が高いので、これから常勝軍団になっていくような気がします。

 山口県勢の優勝となれば1958年の柳井以来、64年ぶり。その時の決勝戦の相手は徳島商で、エースは板東英二さん。今も大会記録となっている1大会83奪三振を奪った板東さんが3三振しかとれなかった、という柳井以来の優勝です。仙台育英が勝って東北勢初優勝を成し遂げ、初めて優勝旗が白川の関を越えるのか。見逃せない決勝戦になりますね。

 ◇  ◇

 かみじょうたけし(本名・上条剛志)1977年12月31日生まれ。兵庫県淡路市出身。龍谷大卒。身長170センチ、50キロ。高校野球大好き芸人として知られる。趣味・特技は競輪予想、モノマネ。

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