小園君の完封を陰で演出した松川君の存在

 「選抜高校野球・1回戦、市和歌山1-0県岐阜商」(23日、甲子園球場)

 市和歌山の小園君は4安打完封という素晴らしい投球をしました。さすがやなと思いましたが、この完封勝利ができたのも、捕手の松川君の存在があったからではないかと感じています。

 中学時代からのバッテリーということもあり、松川君がマウンドに行くと小園君はホッとしたように笑顔になるんです。その光景を見ていると、小園君にとって松川君は一番の理解者なんだなあと。

 「何でも受けてやるからな」と言って、相手打者に“圧”を掛けているのも松川君。「うちの小園のためならば何でもやるぞ」と。まるで昭和の敏腕マネジャーのようで。

 一回の守りでは一塁のバックアップに走り、送球ミスをカバーして打者走者を強肩でアウトにして。ピンチを未然に防ぎ、小園君の完封を演出しました。

 打撃でも1打席目はすごい打球を中前へ、2打席目は低めを逆方向に。走者としても四回に相手のバッテリーミスのわずかな隙をついて二塁へ。野球勘があるんでしょうね。

 試合後、県岐阜商の注目の捕手、高木君の背中をポンポンとたたいていました。また夏に会おうという感じで。その2人の姿に、いいものを見させてもらったなと、うれしくなりました。

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 かみじょうたけし(本名・上条 剛志)1977年12月31日生まれ、43歳。兵庫県淡路市出身。中学、高校時代はソフトテニス部。龍谷大卒。お笑いコンビ「ロビンス」で活動後、現在はピン芸人。「デイリースポーツオンライン」でコラム「かみじょうたけしの内にズバッと!!」を連載中。

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