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【選手権100回大会企画35】山口の高校野球

 山口県勢は1950年代頃までは柳井、下関商が中心だった。

 柳井は58年の第40回大会で県勢初、現在でも唯一となる夏の優勝を果たした。エース・友歳克彦が中心となり、決勝はエース・板東英二(元中日)が率いる徳島商を破って頂点に立った。

 下関商は2年生エース・池永正明(元西鉄)を軸に、63年センバツを制すると、同年の第45回大会も準優勝。池永はプロ入り後に「黒い霧事件」に巻き込まれて球界を去ったが、高校時代から突出した能力を見せていた。

 その後の山口県勢では、64年の第46回大会で早鞆が初出場で準優勝した。エース・亀井進(元大洋)は県大会で、前年のセンバツV&夏の甲子園準Vの下関商を完封。池永に投げ勝って、そのまま甲子園にも初出場。決勝まで勝ち上がった。

 74年の第56回大会も、防府商(現防府商工)が準優勝した。井神国彦が4試合連続完投。5試合目の決勝・銚子商戦は、4番・篠塚利夫(元巨人)を擁する黒潮打線に捕まって敗れた。

 しかし、柳井以外は深紅の大優勝旗には手が届かず、県勢の準優勝6度は静岡と並んで全国2位タイとなっている。

 80年以降は宇部商が台頭した。69年夏の第51回大会に初出場すると、成績とともに、本塁打で数々のミラクルを起こして注目を集めた。

 83年の第65回大会では、浜口大作が帝京との2回戦で、史上2人目の逆転サヨナラ本塁打を放った。

 85年の第67回大会では、藤井進が準決勝までに4本塁打を放ち、この時点で当時の個人1大会最多本塁打を記録した。

 しかし、不運にも決勝で対戦したPL学園・清原和博(元巨人など)に、2本塁打を許して1大会最多本塁打数逆転されたが、インパクトを残す活躍だった。

 88年の第70回大会2回戦・八幡商戦では、1年生・宮内洋(元横浜)が史上初の代打逆転3ラン。90年の第72回大会では松本謙吾が3試合連続本塁打を放った。

 本塁打以外のドラマもある。98年の第80回大会。2回戦・豊田大谷戦で延長十五回に藤田修平が史上初のサヨナラボークを犯して敗戦。想定外の幕切れで涙に暮れた。

 岩国も県民を盛り上げる戦いを見せた。2003年の第85回大会で8強へ進出。2回戦では同年のセンバツ王者で、西村健太朗(巨人)-白浜裕太(広島)のバッテリーを擁する広陵を撃破。3点を追う七回に一挙5点を奪って金星を挙げた。

 県勢は最近10年で12年の第94回大会の宇部鴻城、15年の第97回大会の下関商以外は全て初戦敗退。再び県民が盛り上がる活躍が期待されている。

 ◆山口県勢の夏の甲子園アラカルト

【出場回数ベスト5】

1位・宇部商12回

2位・下関商9回

3位・柳井7回

4位・岩国5回

5位・岩国商4回

【勝利数ベスト5】

1位・宇部商19勝

2位・下関商16勝

3位・柳井12勝

4位・防府商工、早鞆、岩国4勝

【最高成績】優勝・柳井(1958年)

【通算成績】

142試合

73勝69敗

勝率・514

【主な監督】

 玉国光男…元宇部商監督で、現同校総監督。75年から指揮を執り、春夏通算16回の甲子園に出場して通算24勝16敗。85年の第67回大会では準優勝へ導いた。

 ◆デイリー独断!山口県の高校を卒業した選手のベストナイン

【先発】下関商・池永正明(元西鉄)

【中継ぎ】岩国工・森慎二(元西武)

【抑え】南陽工・津田恒美(元広島)

【捕手】宇部商・有田修三(元ダイエー)

【一塁手】柳井・遠井吾郎(元阪神)

【二塁手】多々良学園(現高川学園)・高木豊(元日本ハム)

【三塁手】岩国・杉本公孝(元大洋)

【遊撃手】下関商・引地信之(元大洋)

【外野手】豊浦・戸倉勝城(元阪急)、下関商・平山菊二(元下関商)、柳井商工・森永勝治(元巨人)

(ポジションはプロでの登録守備位置、所属は現役の最終所属)

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