広島ドラ3・野原 雑草魂で「1年目から力になりたい」 高校時代指名漏れ→大学で2度負傷 新井監督は上原浩治氏を思い起こす
広島からドラフト3位指名された野原元気投手(22)=京産大=が28日、京都市内の同大で新井貴浩監督(49)と鞘師智也担当スカウト(46)から指名あいさつを受けた。高校では指名漏れ、大学では2度のけがを乗り越えて夢の舞台への切符をつかんだ苦労人。“雑草魂”を胸に、1年目から先発ローテーション入りを目指す。
真っすぐな瞳に並々ならぬ覚悟を宿した。指名あいさつを終えた野原は、「1年目からカープの力になりたい。言ったからには絶対に実現しないといけない。目標を明確に持って頑張っていきたい」と力強く宣言。初対面の新井監督が「めちゃめちゃしっかりしている」と目を細めた好青年が確かな実力を引っ提げ、プロの世界に飛び込む。
ここまでの道のりは平たんではなかった。高校時代に指名漏れを経験。大学では2度の右肩故障に見舞われ、3年冬に「2カ月悩んだ」末に手術を決断した。今秋にようやく本来の姿を取り戻した苦労人は、「悔しい思いをして大学に入って、4年後は絶対(プロに)なってやると目標を立てた。実現できてうれしい」と声を弾ませた。多くの苦難を乗り越えてきた“雑草魂”が、右腕の大きな強みとなっている。
今ドラフトで投手ではチーム最上位となる3位指名を受けた。最大の武器は「セールスポイント」と胸を張る最速152キロの伸びのある直球。さらにカーブやチェンジアップなど多彩な変化球を器用に操り、関西六大学リーグでは通算10勝をマークした。新井監督は「1年目からローテーションをつかむつもりで来てほしい」と、大きな期待を寄せる。
指揮官が高く評価するのが制球力だ。テイクバックの小さいショートアームを新井監督は、「タイミングが取りにくい」と打者目線で絶賛。「コントロールも良いし、計算できる投手」と太鼓判を押した。
無限の可能性を秘めた22歳に、指揮官は大投手の姿を重ね合わせた。会見で新井監督に聞きたいことを問われた野原は、「対戦した中で一番良かった投手は」と質問。指揮官は「上原(浩治)さんかな。コントロールも抜群で直球とスプリットの区別がつかなかった」と回顧。続けて「野原くんの投げ方、球のキレ、コントロールなど(上原氏と)結構共通点がある」とし“雑草魂”を代名詞とする偉大な先輩に続く活躍を期待した。
入団が決まれば22年間過ごした京都を離れることになるが、「楽しみで仕方ない。新井監督をはじめ、熱い方がたくさんいると思うので、その一員になれるのは本当にうれしい。マツダスタジアムを自分の力で真っ赤に染めたい」と目を輝かせた野原。その自慢の右腕で、全国の鯉党に元気を届ける。
【野原 元気(のはら・げんき)アラカルト】
◆生まれ 2004年9月20日生まれ、22歳。京都府京都市出身
◆サイズ 184センチ、85キロ
◆投打 右投げ右打ち
◆球歴 二条城北少年野球部で野球を始め、二条中時代は軟式野球部に所属。塔南(現・京都市立開建)時代にプロ志望届を提出するも指名漏れし、京産大へ進学。関西六大学リーグ通算10勝。
◆球種 ストレート(最速152キロ)、チェンジアップ、カーブ、スライダー、カットボール
◆ニックネーム しんちゃん
◆好きな言葉 「何も咲かない寒い日は、下へ下へと根を伸ばせ。やがて大きな花が咲く」
