広島・鈴木 5回1失点で今季初星!最下位脱出導いた 「メンタル“豆腐”」自認も奮投、初回失点も持ち直した 838日ぶり先発で勝利

先発し力投する鈴木(撮影・北村雅宏)
今季初勝利しファビアン(左)と写真に納まる鈴木
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 「広島4-1中日」(19日、マツダスタジアム)

 広島が約3カ月ぶりの2カード連続勝ち越しで、最下位を脱出した。今季3度目の先発となった鈴木健矢投手(28)が5回5安打1失点の好投で、今季初勝利を手にした。初回に1点を失うも、二回以降は打たせて取る持ち味を発揮。中日打線に流れを渡さなかった。20日の一戦では、開幕カード以来となる3連勝を目指す。

 ベンチで勝利の瞬間を迎えると、ようやく表情が緩んだ。替えの利かない“便利屋”がまたしてもチームを救った。鈴木が今季初勝利をマーク。日本ハム時代の2024年5月3日以来838日ぶりとなる先発での白星を、「やはり格別なものがあるなと思います」と余韻に浸った。

 初回2死から3連打を浴びて先制点を献上するも、「詰まらせてのヒットだったので、立ち直れた」と意に介さず。「決定打だけは打たれないように」と、ここから粘りの投球で試合をつくっていった。

 三回1死二塁では初回に安打を浴びたサノーを内角で詰まらせて三ゴロ。続くボスラーは高めの直球で空振り三振を奪った。三者凡退は五回のみ。「いくところはいって引くところは引くというのを意識していた」と、巧みな投球術で要所を締めた。

 今季は開幕から中継ぎとしてチームを支えていたが、相次ぐ先発陣の離脱により先発起用が続いている。マウンド上ではポーカーフェースを貫いているが、「先発となると自分の中で構えてしまう。メンタルが“豆腐”なので、先発前は吐きそうになる」と、試合を大きく左右する大役の重圧を感じている。

 その不安を少しでも解消するために、あえて中継ぎの調整を継続している。日本ハム時代も先発を任された際、先発投手としては異例の登板前日にブルペン入りして、最終調整することもあった。築き上げてきた独自の調整法で、今季3度の先発登板でいずれも好投。「試合の頭から投げさせてもらえる。先発で勝ったの久しぶりだったので、うれしい」と爽やかに笑った。

 新井監督は鈴木の仕事ぶりを、「今日も期待通りのピッチングをしてくれた。ブルペンにいても、先発でも本当に頑張ってくれているので頭が下がる」と絶賛。「彼の存在というのは無くてはならない存在」と絶大な信頼を寄せた。

 チームは投打のかみ合った試合運びで、5月以来となる2カード連続勝ち越し。中日を抜いて5位に浮上した。鈴木がお立ち台で「まだまだ上位を目指せる。連勝して、上を目指せるように頑張ります」と宣言すると、本拠地から大歓声が湧き起こった。唯一無二の役割を担うサブマリンが、逆襲のカギを握る。

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