広島・佐藤啓介「レベルが違う」1年生で見た中村奨の衝撃 最後の夏でスタメン抜てき「本当に入ってよかった」中京大中京

打撃練習する広島・佐藤啓=19日
中京大中京時代の広島・佐藤啓介(2列目左から4人目) (本人提供)
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 高校野球シーズン限定でカープ選手に高校時代を振り返ってもらう新企画『コイ戦士 高校野球の思い出』。今回は佐藤啓介内野手(25)が愛知の名門・中京大中京で過ごした3年間を思い返した。

 中学時代は地区選抜に選ばれるほどの実力があったが、全国大会の経験はなし。公立高校への進学を考えていたが、中学時代の指導者から、「おまえなら私学4強(中京大中京、東邦、愛工大名電、享栄)でやれる」という言葉をかけられ、中京大中京の練習会へ参加。学業成績も優秀だったため、スポーツ推薦での合格をつかみ取った。

 入学後は毎朝6時前に家を出て自転車と地下鉄で片道約40分かけて登校。6時半ごろにグラウンドに到着し、8時ごろまで朝練で汗を流した。当時のチームには2学年上に鵜飼(中日)、1学年上に沢井(ヤクルト)、1学年下にも高橋宏(中日)や中山(巨人)らが集結。「レベルが違う」と圧倒される毎日だった。

 1年夏にチームは甲子園に出場。アルプススタンドで声をからした佐藤啓の目に飛び込んできたのは衝撃の光景だった。初戦の広陵戦で中村奨(広島)が2本塁打を含む4安打3打点の大暴れ。「こんなすごい人がいるんだ…」と、全国のレベルの高さを痛感した。

 1年の秋以降は地区大会で背番号を得るも、県大会ではベンチ外になることも。レギュラーには届かず、ランナーコーチやブルペンキャッチャーとしてチームを支えた。そして迎えた最後の夏。ここまでの努力がようやく結実する。

 背番号15でベンチ入りを果たすと、開幕直前に行われた愛知黎明との練習試合で、代打本塁打をマーク。大会初戦からスタメンに抜てきされ、打率・600、2本塁打、5打点と大暴れを見せた。「もうやるしかないと必死でしたね。その積み重ねが最後、たまたま数字として残った感じです」。チームは準決勝で敗退するも、強烈なインパクトを残し、高校野球生活を締めくくった。

 高校時代に高いレベルの環境で過ごした日々は、卒業後も財産となり続けた。「毎年、冬にみんな高校に集まるんですけど、その時に自分の実力というか、現在地みたいなものを確認できていた。プロで活躍する選手もいたので、刺激ももちろん受けました」

 「もう一回選べと言われても中京を選びます。中京での3年間があったから自分が成長する過程とか、人として大切なものを教えてもらった。本当に入ってよかった」。名門で培った経験を胸に刻み、プロの舞台でさらなる高みを目指す。

 ◇佐藤 啓介(さとう・けいすけ)2001年5月24日生まれ。愛知県出身。182センチ、93キロ。右投げ左打ち。内野手。中京大中京、静岡大を経て2023年度育成ドラフト2位で広島入団。24年6月7日に支配下登録される。同9日のロッテ戦でプロ初出場。同11日の西武戦で初安打。背番号94。年俸700万円(推定)。

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