広島・中崎が史上10人目「100セーブ100ホールド」を達成できた理由 3連覇後に何度もケガ、支えてくれたスタッフ 新井監督の言葉で火

 広島の中崎翔太投手(33)が、13日・巨人戦(福井)でNPB史上10人目となる「100セーブ、100ホールド」を達成した。12年に1軍デビューし初ホールドを挙げると、16~18年は守護神としてリーグ3連覇に貢献した。その後、一時は結果が出ない日々があったものの完全復活。今季は5セーブを挙げている。感謝の思いを胸に、腕を振る右腕に迫った。

 中崎が13日の巨人戦(福井)で「100セーブ、100ホールド」を達成した。同点の九回に登板。1死二塁で、増田陸を空振り三振に仕留め、中山を二ゴロに封じた。球界で10人しか成し遂げていない金字塔。右腕は、そのすごみを誇るわけでもなく、静かに周囲への感謝を口にした。

 「本当に、今までいろんな方にサポートしていただいて、いろんな方が支えてくれた野球人生。これからもまた、しっかり頑張るだけです」

 山あり谷ありを乗り越えた。16~18年に成し遂げた3連覇の守護神は、19年以降、何度もケガに悩まされるなど登板数を減らした。19年オフに「右膝半月板部分切除手術」。その翌年の20年は、2年連続手術となる「右後上腕回旋動脈瘤(りゅう)切除術」を受けた。

 一歩間違えれば命の危険すらあった。体が思うように動かず結果も出ない。「辞めることも考えた」と絶望の中にいた。

 気持ちをつなぎ留められたのは、支えてくれた1、2軍を含めたスタッフの存在があったからだった。「真剣に向き合ってくれた方々に助けられた。だから中途半端でやるわけにいかないと思った。気持ちをしっかり保てた」。復活を信じてサポートを惜しまない姿勢に心を動かされた。

 新井監督の言葉からも火が付いた。監督就任後に「ブルペンは任せたぞ」と声を掛けられた。

 「2~3年、結果が出てなかったときに言ってもらえた。あの一言で、しっかりやらないといけないと思いました」

 意気に感じないわけがなかった。期待を寄せてくれるスタッフと指揮官。そして「ファンの皆さんもいてくれます。球場に足を運んで、声をかけてくれる人もいました」。勝利を喜んでくれる鯉党。再びマウンドへ向かう強さを与えてくれた。

 誰のために投げるのか。この問いに、中崎は即答する。

 「自分のために、っていう感じはもう、ないですね。ここ5~6年はないかな。人が喜んでくれたりするのもうれしい。やっぱりそこが一番です。家族を含めて」

 不屈の男が達成した記録は「恩返し」でもある。背番号21は、これからも感謝の思いを白球に込め、カープのブルペンの柱としてあり続ける。(デイリースポーツ・市尻達拡)

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