広島ドラ2・斉藤汰直 マイペース新人合同自主トレ初日 プロでも完投にこだわり「80ぐらいの力をずっと出せるように」
「広島新人合同自主トレ」(8日、大野練習場)
広島の新人合同自主トレが8日、広島県廿日市市の大野練習場で始まった。ドラフト2位・斉藤汰直投手(22)=亜大=は周囲に流されず、泰然自若たる動きで初日を終えた。オーバーペースは故障にもつながりかねない。内定している1軍の春季キャンプを万全の状態で迎えるために、着実に準備を進める。
黙々と走る姿が印象的だった。練習最後のメニューとなったシャトルランだ。30メートル、20メートル、10メートルの往復が1セットで、基準タイム内での走破が求められたランメニューで斉藤汰は、周囲がどれだけスピードを上げても落としても、ペースを崩さない。新しい環境だからこそ、しっかりと持つ自分の考えを貫き、走り切った。
「(速度を)上げ過ぎず、自分のペースを守りながらっていうところ。一定のペースで走ることは、心がけています」
プロとしての第一歩を踏み出した。球団関係者や多くの報道陣の視線を集め、独特の緊張感の中で、はやる気持ちを抑えるのは簡単ではないはず。それでも計6セットをすべて均等なタイムで終えた。
キャッチボールでも冷静だった。
「感覚的に体が軽い部分があったので、50%ぐらいの力で、合わす感じで投げました」
年末年始もトレーニングを継続し、肩の仕上がりは万全に近い。ブルペンでの投球練習を開始することも可能な状態にあり、「80~100%ぐらいの腕の振りで、キャッチボールはずっとしてきたから、いつでも入れる準備はできています」と言い切るほどだ。
それでもこの日は時折、小雪が舞うなど寒さが厳しかった上に、練習初日。仕上がりをアピールするのではなく、地に足を着けて腕を振った。どんなときも見せた泰然自若な姿勢に、頼もしさを感じる。
心がけるペース配分を投球に生かす構えだ。亜大時代は先発完投を目標とし、実践した。昨秋の東都大学野球リーグでもリーグトップの4完投。プロへの道を切り開いたのは、高い完投能力もあるからだ。
「9回を投げ切ってきたので。自信を持ってプロの舞台で投げたいし、完投にこだわってやっていく」。カープでも、そのスタイルは不変で「0か100ではなくて80ぐらい(の力)をずっと出せるようにやっていきたい」。分業制が主流の世界で、最後までマウンドに立ち続ける決意を言葉にした。
室内練習場で取材を受けている後ろで、今季から先発に転向する栗林、岡本、辻の3人がキャッチボール。ハイペースで調整を続ける栗林の投球は力強く、岡本や辻も軽快な動きを見せていた。
「すごい戦い。まだスタートラインに立てていないので、そこに立ってから自分の良さをアピールしていきたい」。先発6枠を争う激しい戦い。信念を貫き、開幕ローテ入りを勝ち取る。





