広島ドラ7・高木 勝負は2年目から!11月にトミー・ジョン手術 1年間「リハビリを頑張りたい」
広島のドラフト7位・高木快大投手(21)=中京大=が大きな決断を下した。11月15日にトミー・ジョン手術(側副靱帯再建術)を受けた。昨年11月にもクリーニング手術を受けており、右肘にメスを入れるのは2度目。大学3年時のリーグ戦では、完全試合を達成した最速153キロ右腕。1年後の完全復活へ向けた思いを明かした。
12月15日。新入団発表会見に臨んだ高木は、晴れ晴れとした表情で壇上へ上がった。左手でマイクを握り、口を開いた右腕。「たくさんのファンを目の前にしてワクワクしています。誰にも負けないように頑張りたい」と力強く言い切った。
しなやかな腕の振りから投じる最速153キロの直球が武器。3年春のリーグ戦、名城大戦で完全試合を達成するなど、ドラ1級の評価を受け、注目を浴びた。しかし、昨年11月に右肘のクリーニング手術を決断。今春リーグ戦で復帰を果たすも、最終戦で再び同箇所を痛め、今秋は登板することなくドラフトを迎えた。
ドラフト後にはブルペンで140キロ台を計測するまで回復したが、不安は拭えなかった。11月5日に中京大で仮契約。翌6日に群馬県内の病院でメディカルチェックを受け、トミー・ジョン手術を勧められた。入団会見後に手術するプランも提示されたが、決断に迷いはなかった。「やれるなら1日でも早くということで」と、15日に右肘にメスを入れた。
12月1日にギプスを外し、来年1月の入寮後からは球団の管理下でリハビリを進めて行く予定。「トレーナーさんからも『焦らなくてもいいよ』と言われている。2年目の(春季)キャンプからしっかり投げることができたら理想だねという話はさせてもらっています」と、約1年後の本領発揮を見据えている。
今ドラフトでカープは育成を含め9人を指名し、高校生はドラ6・西川(神村学園高伊賀)のみ。即戦力として期待される選手が多く、「スタートが遅れてしまって、ウズウズすることはあると思う」と正直な気持ちを吐露しつつ、「自分にベクトルを向けてリハビリを頑張りたい」と同期の活躍を刺激にしながら、前進する。
入団会見ではプロ入り後の大きな“野望”を掲げた。「チームのエースはどのカテゴリーにおいても目標にしている。カープでもエースを担えるような投手になりたい。取れるタイトルは全部取りたい。支配下では一番下(の順位)なので、上しかないと思って頑張ります」と高木。焦りは禁物。復活ロードを一歩ずつ進んでいく。
◇高木 快大(たかぎ・はやと)2004年3月19日、愛知県名古屋市出身。180センチ、80キロ。右投げ右打ち、投手。6歳から野球を始め、小3から大須パンサーズに所属。中学では軟式クラブチームのレークス名古屋でプレー。栄徳高を経て、中京大へ進学。1年春のリーグ戦では3勝1敗、防御率1.84で新人賞を獲得。3年春のリーグ戦では完全試合を達成するなど、4勝1敗、防御率0.51の好成績でリーグMVPに輝く。広島からドラフト7位指名を受け、契約金3000万円、年俸600万円で契約(金額は推定)。背番号46。





