広島22年度ドラ1斉藤がプロ初先発 MAX156キロ絶好アピール機 成長見せつける10・3ヤクルト戦

 広島の斉藤優汰投手(21)が10月3日・ヤクルト戦(マツダ)でプロ初先発することが29日、分かった。22年度のドラフト1位右腕が待望のマウンドに上がる。また、今季最終戦の4日・ヤクルト戦(マツダ)では24年度ドラフト2位の佐藤柳が約2カ月ぶりに先発する見込み。来季以降の活躍が期待される若鯉たちが本拠地で成長した姿を示す。

 期待の剛腕がいよいよベールを脱ぐ。2年連続のBクラスが決まり、若鯉のアピール機会が増えている状況下にドラ1右腕が参戦だ。高卒3年目の斉藤が10月3日・ヤクルト戦でプロ初先発することが判明した。

 斉藤は新井監督が就任直後の22年度ドラフト会議で1位指名され、カープに入団。恵まれた体格から力強い直球を投げ込む本格派右腕として、将来のエース候補と期待を寄せられた。

 1、2年目は2軍で体作りやフォーム固めに注力。昨年のオープン戦では自己最速を更新する156キロを計測するなど、順調に成長を続けた。一方で制球面やスタミナ面の課題を克服できず、2年間で1軍登板はなし。23年オフからは大瀬良に弟子入りし、2年連続で自主トレをともにするなど、才能開花へのきっかけを模索し続けた。

 3年目の今季は春季キャンプで新井監督から「中継ぎでいってみようか」と直接伝えられ、リリーフとしての起用がスタート。キャンプでは森下や栗林からアドバイスを受けながら連日投げ込みを行うなど、1軍定着への期待が高まる存在感を放った。

 開幕1軍入りは逃すも、ウエスタンでは開幕直後からフル回転。防御率1点台の好成績をマークし、5月1日に自身初の1軍昇格を果たした。翌2日・中日戦(マツダ)では2-4の九回からプロ初登板。1回1安打無失点、2三振を奪う力強いデビュー戦に「自分の中でも良い感覚で投げられた」と笑顔を見せた。

 直後に降格となるも、以降も安定した投球でアピール。また、同学年の辻が支配下登録を勝ち取り、1軍で活躍している姿を受け、「刺激しかない」と同期の活躍も原動力に腕を振った。

 8月以降は先発に再挑戦。前回26日のウエスタン・くふうハヤテ戦(ちゅ~る)では6回4安打無失点、7奪三振の好投で1軍への切符をつかみ取った。

 シーズンは残り2試合。チームはあと1勝するか最下位・ヤクルトが1敗でもすれば5位が決まる。9月上旬には「まずは納得するボールを投げられるようにしたい。1軍を目指してやっていくだけかなと思います」と意気込んでいた斉藤。最終盤で訪れた絶好のアピール機会で、成長の跡を刻む。

 ◇斉藤 優汰(さいとう・ゆうた)2004年5月27日生まれ、21歳。北海道出身。189センチ、96キロ。右投げ左打ち。投手。苫小牧中央から22年度ドラフト1位で広島入団。プロ2年目だった24年の春季キャンプでは黒田博樹球団アドバイザーから「持っているポテンシャルは非常に高く、吸収力も高い」と評価された。プロ初登板は25年5月2日・中日戦。

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