広島・小園3冠前進 奇跡CSへ全力!2安打3打点2四死球 安打数、打率、出塁率でセトップをキープ
「広島6-2ヤクルト」(15日、マツダスタジアム)
小園止まらん!広島・小園海斗内野手(25)が2安打3打点の活躍で勝利に貢献した。初回の先制打に始まり、六回無死満塁ではリードを広げる2点適時打。安打数、打率、出塁率でリーグトップをキープし“3冠”獲得へ前進した。CS圏まで5ゲーム差。厳しい状況に変わりはないが、残り11試合、奇跡を起こすため勝ち続けるしかない!
またしてもこの男が勝利の立役者だ。高まる期待に応える快音を響かせ、さっそうと一塁へ走り出す。小園がシーズン最終盤で調子をピークに持ってきた。2安打3打点の活躍でチームを快勝へと導き、「本当に打たないといけない雰囲気がすごいので…。頑張りました」とお立ち台で笑いを誘った。
初回の猛攻で試合の主導権を握った。移籍後初対戦となった青柳と無死一、二塁で対峙(たいじ)。「前のイメージはあった」と2球目のツーシームを右前へ運ぶ先制適時打で打線を勢いづけると、ファビアン、坂倉も適時打を放つなど右腕から一挙4得点を奪った。
2点リードの六回無死満塁では、松本健の直球をはじき返す中前2点適時打。「どんな形でも追加点が欲しい場面だったので、大振りせずにコンパクトに打ちにいきました」と胸を張った。
初のタイトル獲得へ前進した。この日は2安打2四死球で4出塁。安打数、打率、出塁率でリーグトップをキープした。連続試合安打も7に伸ばし、この間は29打数14安打8打点と止まらない。複数のタイトルが狙える状況に「面白いですね」とにやり。これまでは「絶対無理なんで」と控えめな発言が目立っていたが、お立ち台では「そっとしておいてほしいですけど…。取れるようには頑張りますけど」と宣言し、鯉党を沸かせた。
小園が愛用するホワイトアッシュ製のバット。しなやかさを求めてたどり着いた材質だ。柔らかく、折れやすいのが特徴とされるが、今季スイング中にへし折られたケースは「あんまりないんじゃないですか」と振り返る。10本以上を使い替えているが、その大半は劣化によるものだという。
朝山打撃コーチは「小園はスイングの軌道が理想的だよね。だから詰まったり先っぽに当たっても折れることなく、外野の前に落ちる」と分析。材質の弱点を感じさせない点に、打撃技術の高さが表れている。
チームは最下位のヤクルトに勝ち越し、CS圏内まで5ゲーム差。依然厳しい状況は変わりないが、新井監督は「残り試合も少ない。一戦一戦、一生懸命頑張っていきたい」と戦う姿勢を強調した。その思いは選手も同じ。「勝てればいい。まだまだ頑張ります」と小園。残り11試合。可能性がなくなるまで諦めるつもりは全くない。





