【野球】なぜ?首位進撃の広島打線が大変貌 昨季リーグ5位415得点→リーグトップタイ60得点&チーム打率リーグ2位 3つの要因とは

 赤ヘル打線が好調だ。4日からのDeNA3連戦では、3年ぶりに3試合連続7得点以上をマークするなど、チーム打率はリーグ2位の・255、60得点はDeNAと並んでリーグトップタイで、首位進撃の原動力に。シーズン前に正捕手の坂倉、開幕直後にリードオフマンの秋山と開幕4番を務めたモンテロを故障で欠くなど誤算が生じる中での奮闘ぶり。昨季はリーグ5位の415得点だった打線が大きく変貌を遂げている要因に迫った。(数字は17日現在)

 首位・広島の打線が活発だ。その理由について朝山打撃コーチは3つの要因を挙げる。

 まずは四球への意識変化だ。昨季の1試合平均の四球数1・97個はリーグ最下位。そこで、昨秋のキャンプから首脳陣が言い続けてきたのが、振らない勇気を養うこと。「カウント3-1、3-2からの1球の見極め。そのカウントからヒットを打つより、1球ボールを見逃す方が簡単だよと伝えてきた。それが浸透しつつある」と同コーチ。その成果もあって四球41個はリーグ3位。1試合平均で2・56個と大幅に改善されている。

 昨季、106打席で3四球だった田村は今季、39打席ですでに4四球。出塁率は・410をマークしており、「自分の役割を理解してやるべきことをやれている」と手応えを口にする。

 2つ目は3番・小園の覚醒だ。ここまで全試合で3番起用され、開幕から絶好調。16試合で無安打だったのはわずか2試合で、打率・397、出塁率・465はいずれもリーグトップだ。

 その中でも朝山コーチは精神面の成長を評価する。「打席の中でゆとりが出てきた。彼は三振を一番嫌がるので、初球からバットに当たるボールを全部打ちにいってしまっていた。でもそれじゃだめだよと。ある程度狙いを絞って入っていって、仮に追い込まれてもバットに当てる技術はあるんだから大丈夫だと。それが分かってきて自信がついてきたんじゃないかな」と太鼓判を押した。

 そして最後はファビアンの安定感だ。ここまで主に5、6番を任されている新助っ人は、16試合中11試合で安打を放っており、2本塁打はチームトップタイ。7打点は同2位タイと、ポイントゲッターとしてコンスタントに結果を残している。そのため好調な3番・小園、4番・末包と勝負せざるをえない状況を作り出しており、同コーチも「打順の巡りがよくなっている」と好循環が生まれていることを感じ取っている。

 今後はこの好調な打線に離脱中の坂倉、秋山、モンテロが加わる。「けが人が帰ってきて、またどうなっていくか楽しみだね」と朝山コーチ。チーム得点数がリーグトップだったのは3連覇を達成した18年が最後。打てるカープは強い。赤ヘル打線が、7年ぶりの頂点へ突き進む。(デイリースポーツ・高橋涼太朗)

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