広島・中村奨成 九回劇的V弾!連敗6で止めた 「まだまだ諦めていない。食らいついていく」奇跡CSへ3位DeNAと5差

 9回、ナインに迎えられる中村奨(撮影・佐々木彰尚)  
 9回、勝ち越しソロを放つ中村奨
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 「巨人2-3広島」(11日、東京ドーム)

 値千金じゃ~!広島の中村奨成外野手(26)が九回に決勝の勝ち越し7号ソロを放った。成長著しいリードオフマンの一撃で、チームの連敗は6でストップ。待望の9月2勝目で3位・DeNAと5ゲーム差になった。残りは15試合。逆転でCS進出は険しい道だが、諦めるにはまだ早い。

 その瞬間、ベンチのカープナインは総立ちとなった。重苦しいチーム状況と試合展開。その全てを中村奨が一振りで取っ払った。「スタンドまで届くとは思っていなかった」という打球は左翼席へ着弾。二塁ベースを回りながら、高らかに拳を突き上げた若武者は「(打球が)上がった分、伸びてくれとは思いましたけど、よかった。ラッキー」と声を弾ませた。

 2-2の九回先頭での一撃だった。カウント2-1から左腕・石川の浮いてきたスクリューを強振。「別にホームランを狙っていたわけではない。とにかく塁に出てなんとかしようと思った」。自然体の意識で最高の結果を生み出した。

 試合に出続けていることが肥やしとなっている。8月10日・中日戦から28試合連続スタメン出場中。約1カ月間、1番打者に定着しているが、「(投手に対して)探って入ったりして結果が出なかったこともあった」。コンスタントに結果を残している中でもトライ&エラーを繰り返してきた。毎試合前にスコアラーとも綿密な打ち合わせを行い、「真っすぐをどこに打っていくかとか、その辺まで考えてやっている」と胸を張る。

 その取り組みは新井監督も目を見張るほどだ。この日、指揮官は試合前練習中の中村奨に対して、「今日はどんなプランニングなんだ?」と問いかけた。すると、明確な狙いが返ってきたという。「その通りにやっていたし、試合ごとに自分で『今日の投手にはこうしていこう』というプランが立てられている。いろんな面で成長を感じる」と褒めたたえた。

 若い力が中心となってチームの連敗は6で止まった。「1番(打者)でチームに良い結果をもって来られなくて悔しかった」と責任を背負っていた中村奨は、逆転でのCS進出に向けて、「まだまだ諦めていない。食らいついていく」と目をギラつかせた。借金13、9月は2勝7敗と厳しい数字は並ぶが、可能性はゼロではない。3位・DeNAとは5差だ。ここから大逆襲をスタートさせる。

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