広島・ファビアン シーツ以来球団21年ぶり来日初5安打「野球人生で初めてだよ」 DeNAと再び4差「大事な戦い」

 5回、14号ソロをを放ちナインに迎えられるファビアン(撮影・金田祐二)
 9回、ファビアンがこの試合5安打目となる中前打を放つ
 5回、左越えソロを放つファビアン(撮影・金田祐二)
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 「DeNA7-4広島」(20日、横浜スタジアム)

 敗戦の中で価値ある活躍だった。広島のサンドロ・ファビアン外野手(27)が来日初の1試合5安打をマーク。球団助っ人では2004年にシーツが放って以来、21年ぶりの快挙となった。五回には特大の14号ソロをたたき込むなど、頼もしい打撃で打線をけん引。3位・DeNAに4ゲーム差に広げられたが、21日の3戦目でカード勝ち越しを狙う。

 序盤の大量失点で沈んだ左翼席を盛り上げた。鋭いスイングで次々と打球を外野へ運ぶ。ファビアンが“無双”状態に突入だ。来日初の5安打の大暴れを見せたドミニカンは、敗戦を悔やみながらも「良いアプローチができたよ」と充実感を漂わせた。

 三回までに2安打を放ち、2-5で迎えた五回無死だ。東が投じた初球の内角カットボールを完璧に捉えると、打球は左翼席上段に着弾。“確信歩き”を披露した14号ソロは3試合ぶりの特大弾。「甘い球に対していい反応で打つことができた。自分のスイングで振り抜けました」と納得顔で振り返った。

 この試合まで18打数4安打、打率・222と、苦戦が続いていた東から3打席連続安打と攻略に成功。「目線を上げて、打てるゾーンを待っていた」といずれも浮いた変化球を一振りで仕留める対応力の高さを見せた。その後、七回は宮城から中前打、九回にも入江の直球を中前へ。常に追いかける展開の中で、最後まで戦う姿を示した。

 1試合5安打は「野球人生で初めてだよ」と笑顔。球団の助っ人では2004年4月14日・阪神戦でシーツがマークして以来、21年ぶりの快挙となった。「毎打席、安打のことだけじゃなくて、チームがどうすれば点を取れるかを考えている。今日は5安打出てよかったよ」と献身的な姿勢が好結果につながった。

 一時は首位打者に立つなど開幕から好調をキープしていたが、7月は月間打率・149と低迷。「7月はまだ(日本の)暑さに慣れていなかった。これだけ連続で試合に出たこともないし、疲れもあったよ」と環境への適応に苦しむ中でも練習量は落とさなかった。「練習は同じリズムでやっている。8月の大事な時に自分のベストを出さないといけないと思っていたよ」と辛抱強く調整を続けていた。

 新井監督は「なかなか5安打というのはできることじゃないのでね」と猛打を絶賛。5点差からコツコツと反撃した打線を引っ張った助っ人へ、前向きな言葉を贈った。

 チームは3位・DeNAに敗れ、再び4ゲーム差に広げられた。21日の同戦には何としても勝利し、カード勝ち越しを決めたい。「すごい大事な戦いが続いてる。自分のベストを出さないといけないと思っているよ」とファビアン。自慢のバットでチームを勝利へと導いていく。

 ◆21年ぶり!球団助っ人の1試合5安打 広島助っ人選手の1試合5安打は2004年4月14日・阪神戦でのシーツ以来、21年ぶり。この時のシーツは6打数5安打4打点。また、今季の広島選手の1試合5安打はファビアンが初で24年8月9日・阪神戦での坂倉以来。

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