カープ歴代助っ人が愛したカリフォルニア料理店「Graffity」 異国情緒たっぷり モンテロも絶賛「居心地が最高にいい」
広島市中区にあるカルフォルニア料理店「Graffity(グラフィティ)」は、広島カープの歴代助っ人から愛されてきた。エレフリス・モンテロ内野手(26)もお気に入りで週に2度、3度と足繁く通う。アメリカやメキシコ料理は約50種類を常設。経営者の中島太さん(50)、海さん(46)兄弟のこだわりが詰まっているお店だ。
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店内へ足を踏み入れると、ここが日本だということを忘れてしまう。壁や天井に英語で書かれた数え切れないほどのサイン、米大リーグ・パドレスのグッズ、アメリカやメキシコで購入したレトロな装飾品…。そんな特別な空間が広がっている。来日1年目ですっかり常連となっているモンテロは「居心地が最高にいいんだ」と笑顔で魅力を教えてくれた。
初めて訪れたのは1月だった。フェリシアーノ通訳らと足を運ぶも、当日は閉店しており、後日リベンジ。日本料理とは違う“ワイルド”な味わいに惹かれ、現在は多い時に週2、3度通っているほどのお気に入りだ。
注文は決まっている…というより席に座ると、自然と用意される。「プライベートな時間ですし、快適に過ごしてほしいんです。この選手はこの飲み物とこのメニューのセット。この食材はNGとかは記憶してます」と話すのは、店を営む中島兄弟の兄・太さん。親戚が米国・サンディエゴに住んでいたいたこともあり幼少期から弟・海さんとともに、海外の食文化に触れてきた。
そんな2人の作る料理は日本でなかなか味わえない、現地の味を提供している。アメリカン、メキシカン料理を合わせて約50種類の常設メニューに加え、週末にはスペシャルメニューも用意。毎年、米国やメキシコに足を運んで現地のトレンドをキャッチし、メニューに反映しており、昨年の渡米では「安い中古車が買えるほど」の食費を使ったという。今年9月の渡米でも、2週間で約50店舗を回る予定だ。
こだわりが詰まったメニューの中でモンテロが必ず食べるのが「ポークチョップ」だ。低温でじっくりと調理された広島県産もみじ豚ロース200グラムは食べ応え抜群。これと白米を一緒に食べるのがモンテロのスタイルだ。「肉が好きなんだけど、Graffityの肉は本当においしい。試合があるから制限しているけど、本当はもっと食べたい」と絶賛する。
定番の「チリビーンズ」も人気の一品だ。タバスコ風味のオリジナルソースをかけると辛さがアップ。くせになる味付けは開店以来変わっていない。
現役選手だけでなく、歴代助っ人たちからも愛された。ルイスを皮切りに、ジョンソンやエルドレッドとは家族ぐるみの交流を重ねてきた。試合後に立ち寄ることも多く、店内では笑い声が絶えなかったという。太さんは「選手たちとは友達みたいな関係。クリス(ジョンソン)はここで契約の話をしたり、日本シリーズを一緒に見たりしましたね」と、当時を懐かしそうに振り返った。
10月で開店から17年目を迎える。異国情緒あふれる空間、本場の味、そして人とのつながり-。「Graffity」はこれからも唯一無二の場所であり続ける。(デイリースポーツ・高橋涼太朗)





