広島・新井監督「我慢強くやっていくしかない」 24年9月大失速下回る7月勝率・158 阪神に10連敗で屈辱M点灯

 8回の攻撃を終えて選手交代を告げた新井監督は厳しい表情でベンチに戻る(撮影・北村雅宏)
 9回、劣勢に厳しい表情の新井監督(左から2人目)=撮影・西田忠信
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 「阪神5-0広島」(30日、甲子園球場)

 広島は今季ワーストに並ぶ3度目の7連敗と泥沼を抜け出せなかった。阪神戦は1981年以来44年ぶりの10連敗となり、目の前で優勝マジック点灯を許した。二回は1死満塁から秋山の遊直で一走・大瀬良が帰塁できず、併殺で攻撃終了という痛いミスも響いた。今月は3勝16敗3分けで勝率・158の急降下。新井貴浩監督(48)は我慢強く戦う姿勢を強調した。

 坂道を転がり落ちるスピードに、歯止めがきかない。甲子園の銀傘に何度もこだましたのは、カープファンのため息。悪循環を断ち切れず、完敗で七つの黒星が並んだ。7連敗は今月2度目。新井監督は「今日も、あと一本というところ。我慢強くやっていくしかない」と努めて前向きに試合を振り返った。

 相手先発の村上に手も足も出なかったわけではない。むしろ付け入る隙はあったが、本塁を踏めなかった。初回は2死一、二塁で坂倉が内角直球に詰まって中飛。そして二回の絶好機が悔やまれた。

 先頭の末包が四球で出塁し、矢野が左前打でつないだ。ここで大瀬良が犠打。打球を処理した大山が三塁に送球し、アウトになったが、すかさず新井監督がリクエスト。判定が覆り、1死満塁とチャンスが拡大した。

 待望の得点シーンが目前に迫ったが、秋山は遊直。さらに一走・大瀬良が帰塁できず、痛恨の併殺で一瞬にして好機がしぼんだ。指揮官は「気持ちは分かるけど、ライナーなので。本人も分かっていると思う」と指摘した。

 チームは前日29日、1点を追う七回に無死満塁の絶好機をつくった。しかし代打・野間が投ゴロ併殺に凡退して無得点。“満塁の呪縛”を解けず、この逸機が最後まで響く展開になった。

 これで阪神戦は44年ぶりの10連敗。苦手意識を払拭できないまま、力の差をまざまざと見せつけられている。加えて今月は3勝16敗3分けで、月間勝率・158と下降線をたどる。これは悪夢の大失速となった、昨年9月の同・200を下回るペース。深刻を越えて悲惨な現状に拍車がかかっている。

 27日・巨人戦の九回から19イニング連続無得点。2安打と気を吐いた末包は「チャンスで回ってきた人が何とかするしかない。それができれば流れは変わってくると思うし、打順の巡りも良くなってくると思う。何とか必死にチャンスの場面で打てるように」と現状打開に燃えた。

 最下位・ヤクルトには3・5ゲーム差に迫られた。「なかなか結果につながらないだけで、みんな毎日毎日、必死になってやっている。何かのきっかけで上向いていくと思うし、上向きつつある」と兆しを感じ取った新井監督。7月最後の一戦は是が非でも勝つしかない。

 ◆7月の月間勝率が2割未満のピンチ この日まで7月の月間成績は22試合で3勝16敗3分け。勝率・158と厳しい数字となっている。きょう負けるようだと3勝17敗3分けで勝率・150となり、5勝20敗で勝率・200だった昨年9月を下回る。勝てば4勝16敗3分けで、かろうじて勝率・200に届く。

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