広島・羽月 神走塁!八回代走で二盗→三盗→捕逸でV生還! 「年に1回できるか、できないかの走塁が今日できた」
「広島3-2西武」(6日、マツダスタジアム)
頭から、足から、そして最後は、茶色く汚れたユニホームでホームを駆け抜けた。広島・羽月隆太郎内野手が自慢の足で本拠地のダイヤモンドを“快走”。「年に1回できるか、できないかの走塁が今日できた」と胸を張った。
同点の八回1死の場面で主役へと躍り出た。四球を選んだ坂倉の代走として出場。「思い切って攻めよう」とモンテロへの初球でスタート。ヘッドスライディングで二盗に成功すると続く、2球目でもスタートを切り、炭谷が送球を諦めるほどの完璧な三盗を成功。2死後、佐々木の打席で炭谷が捕逸し、決勝のホームへと生還した。
代走の切り札としての起用が続き、他球団からの警戒も高まっている。赤松守備・走塁コーチは、「羽月のような選手は、相手も走ってくる前提で勝負してくる。だからそれまでに積み上がったデータが通用しない」と話す。
そこで伝え続けているのが「己の直感を大事にしろ」ということ。「グラウンドに立てば1人ですから。そこでいかに勇気を持って走れるか」と赤松コーチ。試合後、羽月は走者として対峙(たいじ)したウィンゲンターの映像を「(見たことが)なかった」と明かした。
「別に癖とかもないし、相手も初めてなのでお互い同じ土俵。思いきりいっただけなので何もないです」と羽月。スタートを切る勇気と、磨いてきた直感力でつかんだ決勝点。成功体験が羽月をさらに成長させていく。





