広島・小園お目覚めV打 新井監督効果だ!25打席ぶり打点が千金の一撃 対G4連勝で2位浮上

 4回、先制2点打を放ち、拳を握りながらベンチへと戻る小園(撮影・伊藤笙子)
 4回、右前へ2点適時打を放つ小園(撮影・伊藤笙子)
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 「巨人1-2広島」(27日、富山市民球場アルペンスタジアム)

 広島が接戦を制して2位に浮上した。勝利の立役者は小園海斗内野手(24)。四回の好機で先制の2点適時打を放ち、これが決勝点になった。今月は打率1割台。波に乗れていなかった中、先週は新井貴浩監督(48)から直接指導を受け、自身25打席ぶりの打点をマークした。チームは巨人戦4連勝で、5月の月間勝ち越しを決めた。

 もがき続けながら戦う男に、女神がほほ笑む。どんな時でも貫く姿勢は変わらない。思い切り振り抜いた打球が一、二塁間を抜けると、小園は右手を大きく突き上げて喜んだ。富山のファンに勝利を届けた、価値ある一打。「たまたま抜けてくれたので良かったですね」と謙虚に振り返った。

 四回2死満塁で打席が巡り、井上の初球スライダーを右前に運んだ。2人の走者を生還させ、「自分らしく、初球から積極的にいきました」と持ち味を発揮。二回2死では、そのスライダーにバットが空を切っていた。同じ球を想定していたかと問われると「食らい付く感じでした」と必死の思いを言葉に変えた。自身15打席ぶりの安打、25打席ぶりの打点は価値あるものとなった。

 天性の打撃センスが影を潜めていた。試合前の段階で5月は18試合で打率・167。2本塁打で7打点こそ記録しているが、現状に満足はできていない。DeNA戦が雨天中止となった24日には練習中に、新井監督から直接助言をもらった。

 内容はバットを縦に使い、投球のラインに対して直線的にバットを入れていくというもの。指揮官の助言を実戦で体現したが、本人は「できているかは分からないですけど(状態が)いいとは言えない。頑張ります、という感じですね」と試行錯誤は続いている。

 ただ新井監督は「本人もうれしそうだったね。良かったと思う。元々、初球からガンガン積極的に仕掛けていくタイプ。これをきっかけに、どんどん調子を戻してもらいたい」と復調の契機にしてほしいと期待した。

 昨秋には「プレミア12」の日本代表に選出され準優勝に貢献。チームメートだった阪神・森下には刺激を受けた。24歳の同い年で、今季も試合前に顔を合わせば言葉を交わす間柄。「タイプは全然違うけど、また一緒にああいった舞台で(野球が)できたらなと思う。セ・リーグでは相手だけども、活躍してくれると僕も頑張ろうと思える存在」と明かす。世代を代表する同い年のスラッガーの奮闘に日々、向上心をかきたてられている。

 チームは巨人戦4連勝で2位に浮上。5月の月間勝ち越しも決めた。富山は初来訪で「寒いですね。半袖しか持って来てないので失敗しました」と両腕をさすった小園。北陸での快音を契機に、上昇気流に乗っていく。

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