広島・ファビアン 鬼門ハマスタ連敗8で止めた!「感触は完璧」四回4号2ラン&六回同点打 「母の日、おめでとうございます」

 6回、ファビアンは右前適時打を放ち、両腕を突き上げる(撮影・佐藤厚)
 4回、左越えに4号2ランを放つファビアン
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 「DeNA3-5広島」(10日、横浜スタジアム)

 広島のサンドロ・ファビアン外野手(27)が本塁打を含む3安打3打点で、勝利の立役者となった。まずは3点を追う四回に4号2ラン。六回は同点適時打を放ち、直後に末包昇大外野手(28)の勝ち越し二塁打が出た。ファビアンは9戦連続安打&5戦連続マルチ安打。チームは昨年9月3日から続いた横浜スタジアムでの連敗を8で止めた。好調な新助っ人が打線をけん引していく。

 目の覚めるような打球が左翼ポールを直撃した。ファビアンは軽快は足取りでダイヤモンドを一周し、仲間と歓喜を分かち合った。ハマスタの鯉党を大興奮に包んだ4号2ラン。「感触は完璧だったよ」と満足げに胸をたたいた。

 三回までは相手のペースで試合が進み、3点を追いかける展開。そんな中、新助っ人の一撃が反撃への号砲になった。四回無死一塁で平良の外角高めスライダーを強振。3試合ぶりの一発で1点差に詰め寄った。会心のアーチの裏には、試合を通しての修正があった。

 初回2死では見逃し三振。3球全て外角の厳しいコースに投げ切られていた。「相手投手はすごくコントロールがいい。もう少しホームベースの近くに立ち、アウトコースを狙って甘いところに来たら前に飛ばそうと思った」。その狙い通り、外の変化球を仕留めたところに、クレバーさが垣間見えた。

 1点を追う六回は1死二塁で同点適時打。右前へのラッキーなポテンヒットで試合を振り出しに戻し、「ヒットになってめっちゃ良かった」と笑みがはじけた。八回にも左前に運んで今季4度目の3安打と躍動した。

 これで9試合連続安打となり、5試合連続打点をマーク。3番に入った4日・中日戦から5試合続けて複数安打を奏でており、上位打線の一人として機能している。お立ち台では11日が母の日ということで「母の日、おめでとうございます」とカープファンのお母さんたちに呼びかける一幕もあった。もちろん、ファビアン自身も母親への感謝を忘れていない。

 米マイナーリーグでプレーしていた時期には、母国・ドミニカ共和国から渡米して自炊の方法を教えてくれた。母の手料理のお気に入りは「モロ」という郷土料理。米と豆を野菜と一緒に炊いた一品で、広島での生活では自分で調理する時もある。懐かしい故郷の味は異国の地での原動力にもなっている。

 助っ人の活躍に、新井監督も「ファビの2ランで『よし、行くぞ』となった」と称賛。昨秋から続いた横浜スタジアムでの連敗も8で止まり「(今季)ハマスタ初勝利をお見せできたというのは良かったと思います」と明るい表情を見せた。「勝つことに貢献したい」と次戦を見据えたファビアン。頼もしい男が5月の戦いを盛り上げていく。

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