広島一挙5点 阪神村上に開幕戦屈辱の倍返し 末包2点適時打でトドメ 新井監督は四球の二俣称賛「ウチらしい」

 「阪神2-5広島」(18日、甲子園球場)

 赤ヘルが粘りの攻撃で阪神との首位攻防3連戦に先勝した。2点を追う二回、10人攻撃で一挙5点を奪って逆転した。菊池が同点の2点二塁打、矢野が勝ち越し犠飛、さらに末包も“後輩撃ち”の2点適時打を放ち、開幕戦で白星を献上した阪神・村上に雪辱した。7年ぶりとなるリーグ最速での10勝到達で首位をキープ。2位・阪神との差を1・5に広げた。

 打席に入る姿からは風格すら漂う。これがセ界の打点王だ。立派なあごひげを蓄え、眼光鋭くマウンド上の村上を見た。肩で息をする東洋大の2学年後輩を打ち砕く2点適時打を放ち、一塁ベース上ではチーム内で流行しているすしを握るポーズを決めた。

 「あと1点欲しい場面だった。小園も回してくれたし、しっかり仕事ができてよかった」

 これぞ4番の仕事だった。2点を先制された直後の二回は菊池の適時二塁打で同点に追いつくと、矢野の左犠飛で1点を勝ち越し、次打者・小園の右前打で2死満塁に。ここで末包が村上の内角直球をはじき返して左前へ2点適時打を放った。

 東洋大時代は寮で同部屋だった旧知の村上との対戦を前に、「しっかり振りにいって、逆にビビってもらえれば」と意気込んでいた。宣言通りの強烈なスイングで後輩を窮地へ追いやり、「いつもよりは僕に関しては内が多めだったのかな。(村上が)あまり決め切れていなかった印象はあったけど、その後は立ち直っているし、あそこでしっかり打っておいてよかった」と息をついた。

 これで今季16打点となり、並んでいた巨人・岡本、DeNA・牧を抜いて、打点でリーグ単独トップに再浮上。「(チームメートが)チャンスで回してくれることが多いので、そこは自分の仕事。しっかりとできればいいと思う」と言葉にも責任感と力強さが宿る。

 二回は各打者の粘りも光った。同点に追いついた後の1死二、三塁では1番・二俣が14球粘って四球を奪うなど、村上に1イニングで計54球を投げさせた。「あの回だけで50球以上投げさせているでしょ?マティー(二俣)が14球、粘って粘って」とうなずいた新井監督。「打って、選んで、粘って、つないで。ウチらしいいやらしい良い攻撃だったと思う」と賛辞を惜しまなかった。

 これでリーグ3連覇を果たした2018年以来7年ぶりとなるリーグ最速10勝到達で首位の座をがっちりキープ。末包は「まだシーズンは始まったばかり」と勝ってかぶとの緒を締めた。発展途上のチームが見せる快進撃。開幕戦で苦杯をなめた村上を攻略した事実が、着実に力がついてきていることを示している。

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