広島・森下 今季初完投 通算50勝到達116試合目はマエケン超え「野手が本当に頑張ってくれた」 甲子園3年ぶり白星

 お立ち台でファンの声援に応える森下(撮影・田中太一)
 完投勝利を飾り笑顔でナインとタッチする森下(中央)=撮影・山口登
 先発し、投げ込む森下(撮影・田中太一)
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 「阪神2-5広島」(18日、甲子園球場)

 27個目のアウトを奪うと、広島・森下暢仁投手の表情に笑顔が広がった。9回4安打2失点、124球の力投。敵地の黄色い声援を、ため息に変えた。6戦勝ちなしで3連敗中だった甲子園で3年ぶりの白星。昨年8月10日・阪神戦以来の完投勝利にも「自分がやり切ったというよりは、野手のみんなが本当に頑張ってくれたかなというゲームだった」と自らを誇ることなく、攻撃陣に感謝を述べた。

 初回2死満塁から前川に2点左前適時打を浴びた。開幕から4戦連続で先制点を献上し「毎回、同じことをやっている。もったいない形で満塁をつくってしまい、点数を取られましたし」と反省の弁が口を突く。それでも味方が逆転した二回以降は立ち直った。

 四回以降は堂々の無安打投球。速球を主体にカットボール、チェンジアップ、カーブを投げ分けて主導権を握り続けた。「本当に内野手の皆さんが厳しい(コースに飛んだ)ところを捕ってくれたので、自分も少ない球数で投げることができた」と謙虚に振り返った。

 今季3勝目で、プロ入り通算50勝を達成。116試合目での達成は、前田健太(米大リーグ、タイガース)の122試合より速い到達になった。背番号18を受け継いだ先輩右腕とは、2年連続で年明けに合同自主トレを実施。「そんなに実感はないけど(前田投手より)早くできたのは良かったと思いますし、ここからまた積み重ねられたら」と誓いを新たにした。

 開幕戦で黒星を喫した相手に見事なリベンジ。新井監督は「『きょうは森下に任せたぞ』という形で。ナイスピッチングでした」と称賛した。「またいい準備をしてチームが勝てるように。同じことを繰り返さないように」と森下。細かな修正を施しながら、結果で先発陣を引っ張っていく。

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