広島・ドラ1佐々木&ドラ4渡辺 将来の中軸候補に「しっかり振れるのが魅力」安仁屋氏が太鼓判
デイリースポーツ評論家の安仁屋宗八氏(80)が17日、大野練習場で行われている広島の合同自主トレを視察し、ドラフト1位・佐々木泰内野手(22)=青学大=と同4位・渡辺悠斗内野手(22)=富士大=の打撃練習をチェック。「あそこまで振れる選手はなかなかいない」と力強いスイングに太鼓判を押し、将来の中軸候補たちに熱視線を注いだ。
無限の可能性を肌で感じ取り、自然と安仁屋氏の表情は明るくなった。心地よい打球音が室内に響くたびに「ナイスバッティング」とつぶやく。ルーキー2人の打撃練習を真後ろから見守りながら、「なかなかあそこまで振れる選手はいない。どちらも楽しみな選手だね」と声を弾ませた。
まず打席に入ったのは佐々木。数スイングを確認した時点で「間が取れているね」とタイミングの取り方を評価。その後も、コースに逆らわず広角にはじき返す対応力を目にし、「センター方向を中心にきれいな打球を打てるのはいい打者の証拠。バックスクリーンに放り込む想像ができるね」と舌を巻いた。
思わず「おお~」と感嘆したスイングがあった。左投手が投じた内角に対し、体を鋭く回転させ、室内のネット上部に突き刺した場面。「内(角)を打つのがうまいね。体をくるっと回転できている。打球の速さは1軍選手と変わりない。将来的には3割、20本打てる」と賛辞を贈った。
続いて打席に渡辺。まずは「すごい体格。すばらしい」と身長181センチ、体重98キロの堂々とした体格に目を奪われた。打ち損じる場面もあったが、低めへの対応を高評価。「ローボールヒッターだね。スイングの力もあるし、佐々木ともまた違うタイプ」と分析した。
左右両投手との対戦を見比べ、「左投手に対してのバットの出し方が抜群だね」と左キラーの片りんを感じ取った同氏。「あとはタイミングの取り方をどうにかすれば、1軍でも期待できる」と期待を寄せた。
この日は合同自主トレ3日目。佐々木は「きのう暑かったので」と気温7度の中、半袖で打撃練習に参加し、「コンディションも上がってきつつある」と左肩脱臼からの順調な回復ぶりに笑顔。渡辺も「逆方向に強い打球を」という課題を持ちながら、2月1日のキャンプインへの準備を進めている。
新井監督が「例年以上に若い選手にチャンスが来る」と明言している今季。安仁屋氏も「2人ともしっかり振れるのが魅力。きょう初めて見たけど、すごく楽しみになった」と期待を寄せた。レジェンドのお墨付きを得て、プロでの戦いに挑んでいく。