広島・森下 沖縄でギアチェンジ 初の開幕投手へ全球種高水準で仕上げる 東京五輪以来の侍入り

 広島・森下暢仁投手(26)が沖縄でのキャンプ休日となった14日、沖縄2次キャンプ(15~27日)での“ギアチェンジ”の姿勢を示した。温暖な南国で調整のペースを上げつつ、持ち球の精度向上を図る。この日は侍ジャパンのメンバーが発表され、2021年の東京五輪以来のメンバー入り。自身初の開幕投手を目標に定め、結果にこだわり大役をつかむ。

 多彩な取り組みに力を注げている。それが森下を笑顔にした。13日に日南キャンプを打ち上げ「変化球だったり、いろんなことを試しているので本当に充実している」と1次キャンプを振り返った。そして15日からの沖縄キャンプに向け「もう少し球数も増やしながら、状態を上げていけたら」とペースアップしていく考えを明かした。

 日南では計4度のブルペン入りで感触を確認。主力投手の一人として、過度にピッチを上げることなく投内連係やノックをこなし、コンディションを見極めながら汗を流した。ここからは気温の高い沖縄が拠点となり、調整面の“ギアチェンジ”が可能。実戦で自身のアピールを図る場に挑むことになる。それは昨年見られなかった光景だ。

 手術明けで迎えた昨春キャンプは2月2日に立ち投げでブルペン入り。沖縄に場所を移した同17日に、初めて捕手を座らせて数球程度、腕を振った。オーバーペースにならないよう最大限の注意を払い、慎重に歩みを進めた1年前とは調整具合が違う。その中で、今ある武器の質を高めることに照準を合わせる。

 「今持っている全球種をしっかり投げられないと、結果につながってこないと思う」。持ち球の直球、カーブ、カットボール、チェンジアップを高水準に仕上げることをテーマに掲げた。

 1月は米大リーグ・タイガースの前田と自主トレ。スライダーやチェンジアップについて助言を受けた。ただ、森下が求めるのは新たな変化球の習熟度ではなく、現状の“引き出し”の質向上。「一つ一つレベルアップして、マエケンさんに教えてもらったスライダーや、チェンジアップを生かせる時が来たらいいなと思っています」とスタンスを強調した。

 この日は21年の東京五輪以来となる、侍ジャパン入りも決定。球団を通じ「自分のパフォーマンスをしっかり出せるように、そしてチームに貢献できるようにがんばります」と誓った。沖縄ではフリー打撃登板、シート打撃を経て対外試合に向かう運びとなる予定だ。

 目指すはプロ入り初の開幕投手で「結果が全てだと思う。そこ(開幕戦のマウンド)に立てるように、いいアピールができたら」。力強く大きな足取りで、大役の座をつかんでみせる。

 ◆森下の東京五輪 2021年7月31日、1次リーグ2戦目となるメキシコ戦に先発すると5回5安打2失点。味方の援護もあり7-4で勝利。1位通過を果たす。8月7日の決勝では、準々決勝で打ち合いの末サヨナラ勝ちした米国が相手。森下は先発して5回3安打無失点。完封リレーでの金メダルに貢献した。

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