広島・田村 異例の抜てき 1軍出場わずか10試合で侍入り「成長できる場所に」

 3月6、7日に京セラドームで行われる野球日本代表「侍ジャパン」の強化試合「カーネクスト 侍ジャパンシリーズ2024 日本VS欧州代表」のメンバーが14日、発表された。広島からは12球団で最多の5人が選出。中でも田村俊介外野手(20)は1軍出場がわずか10試合ながら異例の抜てきとなった。無限の可能性を秘めた若鯉が憧れのユニホームに袖を通す。

 鯉の若き天才が日の丸を背負う。1軍での出場はわずか10試合ながら異例の大抜てき。田村は侍ジャパン選出を受け「選んでいただき素直にうれしい。日本代表のユニホームを着てプレー出来る事は光栄に思う。すごい選手ばかりなので、たくさんの選手のプレーを見たり、聞いたりして成長出来る場所にしたい」と広報を通じてコメントした。

 1月の自主トレ中から、侍ジャパンへの憧れを口にしていた。「なかなかこれまでは代表に入れなかった。ジャパンのユニホームを着て野球をしたい」。目標が現実となり、舞台は整った。

 昨秋のアジアプロ野球チャンピオンシップでも最終候補に残っていたが、けがの影響で招集は見送り。その後、同大会直前の侍ジャパンと広島の練習試合で2安打をマークし、井端監督の心は決まった。「彼のスイングは素晴らしいものがある。一度(代表で)見てみたいというので選んだ」と選出の経緯を説明。「レギュラーシーズン次第では、日本を代表する打者になるのかなと思っています」と最大限の評価を口にした。

 今キャンプの紅白戦では2戦で計6打数3安打を記録。熾烈(しれつ)な外野争いが繰り広げられているチーム内でも、抜群の存在感を放っている。ブレークの予感漂う高卒3年目の20歳が、憧れの舞台で躍動し、一気にスター街道を駆け上がる。

 ◆田村 俊介(たむら・しゅんすけ)2003年8月25日生まれ、20歳。京都府出身。178センチ、93キロ。左投げ左打ち。外野手。共楽少年野球クラブで野球を始め、明徳義塾中では軟式野球部に所属。愛工大名電では1年春からベンチ入り。21年度ドラフト4位入団。23年1軍初出場し10試合、22打数8安打、打率.364。

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