ぶ厚い胸板カープ新助っ人ハーン 大谷から5三振奪った2球種「一番自信」 左打者封じ「3球」宣言 入団会見

 広島の新外国人、テイラー・ハーン投手(29)=前ロイヤルズ=とトーマス・ハッチ投手(29)=前パイレーツ=が31日、マツダスタジアムで入団会見に臨んだ。最速160キロ左腕・ハーンの武器は、メジャーで大谷翔平を抑え込んだ直球とスライダーのコンビネーション。左打者封じに自信をのぞかせた頼もしい“大谷キラー”が、カープ投手陣に加わった。

 ダンディーなあごひげに、分厚い胸板。身長198センチ、体重104キロの堂々とした体格のハーンは、カープのユニホームに袖を通すと「軽い素材だね。軽ければ軽いほど速い球を投げられるよ」と笑いを誘った。

 現状、中継ぎとして期待される左腕には頼もしいデータがある。21、22年のブルージェイズ時代、大谷翔平との対戦成績が12打数2安打で打率・167、5奪三振と抑え込んだ。「彼は打席に長くいると対応してくる。できるだけ早く三振をとることを意識したよ」と振り返った。

 大谷を苦しめたハーンの武器は最速160キロの直球と鋭く曲がるスライダーのコンビネーションだ。長い腕から繰り出す2球種の組み合わせに「どんな打者にも投げられるので一番自信をもっています」ときっぱり。また、左打者に対して絶対的な自信をもっており「左打者に投げるのは得意。3球以内で抑えたい」と宣言した。

 今オフのトレーニングにはヨガや体幹を鍛えるメニューを導入。「自分の体をリラックスして使えるように」と説明した。キャンプは2軍スタートも、ブルペンにすぐ入れるかという問いに「入れます!」と即答。順調な調整ぶりを伺わせた。

 昨季、チーム防御率は3・20でリーグ4位。2年間で45ホールドポイントを記録したターリーがチームを離れ、実績のある左腕は手薄な状況だ。「監督が使いたい場面で使ってほしい。必ずカープに優勝をもたらしたい」。経験豊富な豪腕助っ人がチームのために腕を振る。

 ◆ハーンVS大谷 ハーンと大谷の対戦は2021、22年の2シーズンに渡り通算12打数2安打5三振、被打率・167。21年は7打数1安打4三振。22年は5打数1安打1三振だった。ちなみに21年9月29日の対戦ではハーンが先発して初回にカウント2-2から150キロ超の直球を外角低めに投げ込み見逃し三振。一方でこの試合の六回に一塁内野安打を許している。

 ◇テイラー・ハーン(Taylor・Hearn)1994年8月30日生まれ、29歳。米国出身。198センチ、104キロ。左投げ左打ち。投手。15年ドラフト5巡目でナショナルズに入団。その後、パイレーツ傘下を経て、19年にレンジャーズでメジャーデビュー。メジャー通算101試合で12勝15敗1セーブ、防御率5・35。今季年俸8760万円。

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