カープ来季キャッチフレーズ「しゃ!」→発表時に一瞬の沈黙 新井監督「斬新でいいじゃないですか」

 広島は23日、マツダスタジアムで「カープファン感謝デー2023」を行い、来季のキャッチフレーズ「しゃ!」を発表した。勝者(しゃ)になる意志に加えて「がむしゃら」に戦い、「しゃにむに」勝つことを考え「よっしゃ!」をつかみ取るという気持ちが込められている。シンプルかつ独創的な言葉とともに40年ぶりの日本一を目指す。

 CSファーストSが行われていた約1カ月前と同様、球場全体が真っ赤に染まった。4年ぶりに本拠地で実施された「ファン感謝デー」のエンディング。マウンド付近に立った堂林がボードを掲げると、ど真ん中に拳が突き抜けたユニークなデザインに「しゃ!」と記されていた。

 誰もが注目したキャッチフレーズ発表。ファンは言葉の意味を解釈できなかったのか、一瞬の沈黙が流れた。この空気を新井監督は即座に察知。「きょうスタンドにお越しいただいているファンの皆さまの反応は、素晴らしい反応があった。今から、やる気になっております!」と語り、場内を盛り上げた。

 「しゃ!」には多彩な意味合いが込められている。「勝者(しゃ)」になるため「がむしゃら」に戦う。「しゃにむに」勝つことを考えて、「よっしゃ!」という歓喜の瞬間をつかみ取る。チーム一丸で「しゃ!」を積み重ねた先の「よっしゃ!」で喜びを分かち合いたいというメッセージが、随所にちりばめられた。

 指揮官は新たなキャッチフレーズに「斬新で、いいじゃないですか」とカープらしいユニークな言葉に笑顔。コロナ禍もあり、20年からの3年間は地元テレビ局の番組に選手たちが生出演する形で「ファン感」が行われてきた。今年は4年ぶりにマツダスタジアムで開催され、この日は延べ2万9千人が訪れて、シーズンと違った形でチームとファンが交流を深めた。「日常に戻ったのかなと。いいファン感だったと思う」と満足げにうなずいた。

 締めのあいさつで、新井監督は「選手とともに、がむしゃらに駆け抜けた今シーズンでした。結果的にCSファイナルSまで進めたのは選手全員のおかげです。ですが、このチームはまだまだ強くなれます。まだまだ強くなる可能性を秘めたチームです」と力強く呼びかけ、個々のさらなる伸びしろに期待。リーグ覇者(しゃ)も目指し、新たな旗印とともに頂点へと駆け上がる。

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