カープ島内 ついに並んだ球団最多タイ42HP 選手生命を懸けたプロ5年目「僕だけの力じゃない」

 8回、力投する島内(撮影・中田匡峻)
 3勝目を挙げ、新井監督に迎えられる島内(撮影・田中太一)
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 「広島東洋カープ2-1阪神タイガース」(30日、マツダスタジアム)

 広島・島内颯太郎投手(26)がついに球団記録に並んだ。同点の八回に登板。1死後、代打・森下に安打を許したが、続く島田を155キロで二ゴロ併殺打に打ち取り無失点。直後に末包の一発が飛び出し、3勝目が転がり込んできたのと同時に、42ホールドポイントで16年のジャクソンが持つ球団記録に並んだ。

 「調子自体もすごい良かった。先頭打者から自分のボールが投げられた。(タイ記録は)本当にいろんな人の支えがないと、並ぶこともできなかった。僕だけの力じゃないと感じています」

 プロ5年目。選手生命を懸けて臨んだ今季だった。一昨年は51試合に登板も、昨季は22試合に終わった。

 「このままじゃ終わってしまうと思った。どこか本気になりきれていなかったんじゃないか。ほかの選手を見ていたら意識のところでもうちょっとできるんじゃないか。野球にささげる、野球のことを考えて1年間過ごすと決めた」

 それまで取っていなかったサプリメントを自費で購入。ウエートトレにも積極的に取り組み体を大きくした。その成果で、最優秀中継ぎ投手賞を確実にし、球団記録にも名を連ねた。最高の1年になった。

 残り1試合。記録更新も視野に入る。「呼ばれたら投げるくらいの気持ちでいます」。成長した右腕は気負うことなくそう話した。

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