【安仁屋宗八氏の眼】集中力の高さで手にした価値ある1勝
「広島東洋カープ6-5阪神タイガース」(15日、マツダスタジアム)
CSファーストSの本拠地開催を目指す広島が逆転勝ちした。デイリースポーツ評論家の安仁屋宗八氏は「非常に集中力の高い野球」と評価し、2位死守を目指すカープに提言も添えた。
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2位を争うチームが他球場で勝っている中での試合。地元でCSファーストステージを迎えるためにも。この1勝は非常に大きい。前日、ヤクルトに逆転勝利したことで連敗も止まり、この日の勝利にもつながった。
1点差の九回、栗林が無死一、三塁というピンチを迎えたが、佐藤輝を三振、そして大山の盗塁を、前進守備の矢野が素早く二塁カバーし、坂倉が好送球で刺した。このプレーが勝利に直結した。
非常に集中力の高い野球ができているということだろう。
あえて指摘するなら、七回2死一塁の守備で、小野寺の右越え適時二塁打を許した場面。田村の守備位置が非常に浅かった。このあたりのきめ細かさを、チーム全体としてさらに高めたい。
いずれにせよ、価値ある勝利で2位に一歩、近づいた。これをさらに固めるためにはこの日の床田を含め、序盤の失点が目立つ先発の奮起が必要だ。より集中力を持った戦いを期待したい。