中村奨成 広島起爆剤の期待担い1軍昇格「もうやるしかない」 黒星先行の対左 新井監督「外野一本にして」

 外野一本で勝負!ノックでボールを追う中村奨(撮影・田中太一)
 1軍に合流しナインの前であいさつする中村奨(撮影・田中太一)
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 広島の中村奨成捕手(24)が21日、マツダスタジアムでの1軍練習に合流した。22日の中日戦から出場選手登録される予定。4月に左足首を故障し、7月14日のウエスタン・阪神戦で実戦復帰し、翌15日の同戦では本塁打を放った。好調な打撃が評価されての1軍昇格。打撃と走力を生かすため、外野手一本で起用される方針だ。

 額から大粒の汗をにじませながら、中村奨は力を込めた。昨年7月以来1年ぶりの1軍昇格は、覚悟を決めて臨む戦いだ。結果を出すことでしか生き残れない世界。好調を維持する打撃でチームを勝利に導き、自身の存在もアピールしていく。

 「もうやるしかない。そういった部分では、精いっぱいやって。後がないぐらいの気持ちでやっていけたらと思います」

 打力を評価された。14日のウエスタン・阪神戦で左足首故障から実戦復帰。翌15日の同戦は「1番・左翼」でスタメン出場し、先頭打者本塁打を放った。阪神3連戦は打率・333、2打点。左足首を痛める以前と同様の力強いスイングが光った。

 チームは右打者の台頭が急務だ。今季は相手先発が左投手だった試合は12勝19敗と黒星が先行する。特に阪神・大竹には0勝3敗で、29回2/3で1得点しか奪えていない。

 苦手投手などを打ち崩すため、中村奨には起爆剤として期待がかかる。今後は外野手として起用される。新井監督は高2軍監督と起用方針について話し合ってきたことを明かした。

 「彼の打撃はファームでは抜けていると。走力もあると。捕手一本でやるより、外野にした方が良いんじゃないかという話をだいぶ前からもらっていた。外野一本にして、打力、走力を生かそうかなと」

 チーム47盗塁はリーグトップ。機動力野球を推し進める上でも若鯉の走力は魅力的だった。

 中村奨は4月27日のウエスタン・阪神戦で左足首を負傷。「左前距腓靱帯(きょひじんたい)・踵腓(しょうひ)靱帯の断裂」と診断された。ケガを乗り越えての昇格でもある。広陵・中井監督に復帰を連絡したときは「死ぬ気でやれよと言われました」。激励に奮い立った。

 「こんなに早く呼ばれるとは思っていなかったので正直びっくりしている。監督に呼んでもらえたので結果で応えたい」

 フリー打撃では鋭い打球を放ち、走塁練習では左足を気にせずスタートを切った。勝利のために全てをかける決意でグラウンドに立つ。

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