広島・野間 2位浮上決めた執念の決勝打 「前の回から(足)つっていた」 離脱・西川の分もの使命感で阪神と1差

 8回、中前に勝ち越し適時打を放つ野間(撮影・金田祐二)
 笑顔でナインを迎える新井監督(撮影・金田祐二)
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 「DeNA2-3広島」(16日、横浜スタジアム)

 広島・野間峻祥外野手(30)が勝利の立役者になった。同点の八回2死二塁で勝ち越しの決勝適時打。しぶとく中前へ運んで、チームを2位浮上へ導いた。これで4連勝となり、貯金は2019年6月20日以来1487日ぶりの8。最大9ゲーム差をつけられていた首位・阪神には1ゲーム差に肉薄した。

 打球が中前へ抜けた瞬間、敵地のスタンドから割れんばかりの歓声が響き渡った。二塁に到達した野間は三塁ベンチに向かって右手を上げる。何かやってくれそうな予感と、寄せられた期待に応える頼もしさ。「必死に食らい付いていきました」。執念の勝ち越し適時打で4連勝、2位浮上を支えた。

 試合を振り出しに戻された直後の八回だ。2死から上本が放った飛球を右翼・関根が落球。期せずして得点圏に走者を置いて打席が巡った。伊勢に2球で追い込まれるも、ここから真骨頂を示した。

 3球続けてファウルにし、カウント1-2からの7球目。「三振しないように、事を起こせるようにという感じでした」という言葉通り、外角フォークをバットに当てた。二走・上本が生還。6月17日・西武戦以来、久々の適時打に「崇司さん(上本)もかえって来られましたし、いい打点になって良かった」と喜んだ。

 送球間に二進。ここで代走を送られたが、試合後はバスへと続く通路を歩きながら無事を強調。今宵のヒーローは「前の回から少し(右足が)つっていたので。大丈夫です。しっかり水分補給して寝ます」と笑った。

 離脱中の西川とは言葉をよく掛け合う親しい間柄。離脱にあたってやりとりがあったといい、「ちょっとだけ、しゃべりましたよ。『大丈夫っす』と言っていました」。そして「みんなで束になって、やっていくしかないと思いますし。みんなで勝ちに向けてやっていくだけ」と主力としての使命感を強めた。

 殊勲の働きを新井監督も「いいバッティングでしたね」と評し「ミスにつけ込んでいくというのは、流れ的にも大切なこと。もらったチャンスからしっかり(点を)取り切った」と満足げ。最大9ゲームあった首位・阪神には1ゲーム差まで接近。46勝はリーグトップの勝利数となった。

 4年ぶりに貯金は8に増え、横浜スタジアムのDeNA戦は今季初めて勝ち越し。「先を見ず、自分たちの野球を1試合1試合、積み重ねていきたい」と野間。夏場の快進撃は、止まりそうにない。

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