「広島０－５阪神」（５日、マツダスタジアム）

　四回のマウンドに広島・遠藤淳志投手（２４）の姿はなかった。三回までに２本の２ランを浴び、３回５安打４失点で降板を告げられた。今季最短ＫＯ。自身４連敗での４敗目に「試合を壊してしまって本当に申し訳ないという気持ち」と唇をかんだ。

　本塁打はいずれも２死から浴びた。初回２死でノイジーに左前打を許すと大山に左越え２ラン。２－０の三回も大山の左前打で２死一塁としてから佐藤輝に左翼席へ運ばれた。

　「直球が走っていなかった。それをしっかり打たれた」。高めの速球で勝負するのが特長だが、キレを欠いた。持ち味を発揮できなかった。

　今季初先発した４月６日・阪神戦（マツダ）で白星を挙げて以降、勝ち星から遠ざかる。次回登板について問われた新井監督は「まだ決まってない」と話すにとどめた。その上で「公式戦の中で成長していくためにはしっかり反省して、次どういう気持ちで臨んでいくのかが大切だと思う」と奮起を期待した。

　春季キャンプで誰よりもアピールし開幕ローテをつかみとった。伸びのある直球に無限の可能性を秘める。「どこが悪いのか、また一から考え直して。結果をしっかり受け止めて、また次に向けて切り替えていきたい」。遠藤はしっかりと顔を上げて力を込めた。